参院選“一票の格差”訴訟 最高裁で弁論 判決は年内の見通し[2023/09/20 18:41]

 去年7月に行われた参議院選挙でのいわゆる「一票の格差」を巡って弁護士グループが選挙の無効を求めた裁判で、最高裁が弁論を開き、当事者双方から意見を聞きました。

 一票の格差が最大で3.03倍だった去年7月の参院選について、2つの弁護士グループが「投票価値の平等を定めた憲法に違反する」として、選挙の無効を求めて全国で16件の裁判を起こしています。

 最高裁大法廷が今月20日に開いた弁論で、弁護士グループ側は「すべての議員が同じ数の国民を代表する必要があり、議員定数は人口に比例して配分されなければならない」などと主張しました。

 一方、選挙管理委員会側は「国会は選挙制度の改革や格差の是正に向けて真摯な取り組みを継続している」「選挙当時も違憲の問題が生ずる程度に著しい不平等状態にはなかった」などと反論しました。

 一連の裁判では1件が「違憲」、8件が「違憲状態」、7件が「合憲」と判断が分かれ、選挙を無効とする訴えはいずれも退けられています。

 最高裁は年内にも判決を言い渡し、統一判断を示す見通しです。

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