放射状の雨雲? 長野の気象レーダーで不具合[2023/10/06 15:25]

6日、気象庁の配信する気象レーダー画像(注1)に不具合が発生しました。

正午の気象レーダー画像では、長野県内にある気象レーダーを中心として、放射状に雨雲があるかのように見えるのです。

気象庁の天気相談所に聞いたところ、気象レーダーの電波と、ほかの何らかの電波が混ざってしまい、実際に雨は降っていないのに、放射状に雨雲があるかのような画像になってしまったそうです。

こうした、「雨が降っていないのにレーダー画像に何かが映る」ことは、“まれに”起こります。高さ方向に気温が大きく変化している場合や、乾燥した空気が存在している場合などに、気象レーダーから発信した電波が曲げられて、通常の伝搬経路から大きく外れることがあるのです。その結果、地表面や地表の構造物などにあたって電波が反射すると、今回のようなふしぎな形のレーダー画像(実際に雨は降っていませんが)を見られることがあります。

気象レーダー画像で雨雲の形を見て、「少しおかしいな」と感じたら、気象衛星画像で雲の形を見るなどして、注意しながら使う必要があります。

(注1)雨や雪がどこでどのくらいの強さで降っているかを確認できる画像。「気象庁 雨雲の動き」で検索すると誰でも閲覧することができる。

(出典)冒頭の画像は、気象庁「雨雲の動き」より

テレビ朝日気象デスク 津田紗矢佳

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