予報士のつぶやき「猛烈台風 紙一重の進路」[2023/10/13 12:21]

ピーク時には中心気圧が900ヘクトパスカルと、今年最も低くなった台風15号。
13日午前9時現在も大型で猛烈な台風として北上中です。
小笠原諸島に近づいたものの、直撃することはなく、この先は離れていきます。
大きな被害はなく過ぎ去ろうとしていますが、
小笠原諸島は14日の朝まで強風や高波に注意が必要です。

日本は2個連続で危険な台風の直撃を免れた状況です。

今回の15号も直撃した場合はかなりの影響が出てしまう危険な台風で、
中心付近の最大瞬間風速はピーク時に85m。家屋が倒壊するレベルの猛烈な風が吹いていました。

そして一つ前の台風14号は沖縄の先島諸島に向かっていましたが、
こちらも日本への直撃は免れました。
ただ直撃した台湾の離島では最大瞬間風速95.2mという
日本では観測したことがない強さの風を観測しています。
(日本では富士山の91.0m 宮古島の85.3mが歴代1位と2位の記録です)
台風14号が直撃した台湾では、300人以上が怪我をしました。
一人は自宅の窓ガラスが割れ、破片が突き刺さり亡くなっています。
自宅であっても100%安全ではなく、飛来物が凶器になるという事を改めて感じます。

温暖化が進むと、より勢力の強い台風が日本に近づきやすくなるという研究結果もあり、
今回の2つの台風のように、紙一重で直撃を免れる事が、できないケースも増えてくるのかもしれません。
テレビ朝日気象デスク 手塚悠介

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