「こども大綱」に宗教2世問題を…当事者団体が意見書 避難シェルター整備など19項目[2023/10/16 09:48]

 政府が策定を進める「こども大綱」について、宗教2世の問題に取り組む当事者団体が2世への被害防止や支援に関する項目を盛り込むよう意見書を提出しました。

 宗教を信仰する親を持つ、いわゆる「宗教2世」の問題に取り組む「宗教2世問題ネットワーク」は16日、政府が策定を進める「こども大綱」に宗教2世問題に関する項目を盛り込むべきとする意見書を提出しました。

 意見書では、こども家庭庁が公表した「こども大綱」の中間とりまとめに宗教2世の問題がほとんど触れられていないと指摘しています。

 そのうえで、被害防止や支援に関して19の項目で、追加や表現の変更を求めています。

 具体的には、すべての子どもが「保護者の思想信条」にかかわらず、その権利を擁護されること。ネグレクトなどの虐待で家庭から孤立した子どもが避難するシェルターなどを整備すること。宗教団体が2世らを搾取することを規制する制度を整備することなどを挙げています。

 「こども大綱」は、今後5年程度を見据えたこども施策の基本方針を示すものです。

 これまで個別に進められてきた少子化対策や子育て支援、子どもの貧困対策などを一本化し年内に閣議決定される見通しです。

こちらも読まれています