不登校問題に取り組むNPO団体らが不登校に至るいじめの大半が見過ごされた恐れがあるとして、文部科学省による調査の見直しを訴えました。
<子どもたちに寄り添った調査を>
不登校問題に取り組むNPO団体や専門家らが18日に文科省で会見し、「子どもたちの認識に寄り添った調査をしてほしい」と訴えました。
文科省が10月に公表した2022年度の調査で不登校の小中学生は29万9048人、公立小中高校などでのいじめ認知件数は68万1948件で、ともに過去最多となりました。
<いじめの「重大事態」は過去最多の923件>
いじめの認知件数のうち、心身に深刻な被害が生じる「重大事態」と認定されたのは923件で、こちらも過去最多でした。
また、重大事態になるまで学校などが把握できず、見過ごしていた事案は357件に上りました。
<子どもの不登校の理由…25%が「いじめ」>
文科省の調査では、不登校の理由に「いじめ」を挙げたのは学校側の回答で1%にも満たないのに対し、子どもの回答では25%以上と大きな差がありました。
<いじめの大半は見過ごされた恐れ>
会見した専門家らは調査の対象者が学校と当事者で異なることや質問自体が完全に一致していないことなどから単純な比較はできないとしたうえで、重大ないじめを受けても、その大半は見過ごされた恐れがあることを指摘しています。
インターネットの普及などによっていじめは教師など大人から見えづらいことを挙げ、当事者である子どもたちへの調査をしたうえで、学校側の調査結果へ反映させることを求めました。
<「子どもがSOS出せる環境を」>
会見に参加した小学生時代にいじめを受けた22歳の女性は「子どもが周囲の大人にSOSを出せる環境を作って被害者が守られる社会になってほしい」と訴えました。
<LINEのチェックリスト活用を>
また、NPO団体らは保護者らに対し、LINEで不登校の予兆となる20の項目に答えることで状況に応じた回答が返ってくるチェックリストなどを活用して子どもを守ってほしいとしています。
文科省はスクールカウンセラーの配置の充実や教室とは別の場所で学習指導などを実施する「校内教育支援センター」の設置促進などを盛り込んだ緊急対策を取りまとめ、速やかに進めていくとしています。
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