秋の味覚「マツタケ」“石川だけ豊作”“長野は5分の1”に 地域で明暗[2023/10/30 18:41]

 週後半には11月としては異例の夏日予想に。いまだ猛暑の影響が続くなか、“秋の味覚”マツタケの豊作の場所がありました。

■秋の味覚「マツタケ」“異例の豊作”

 香り豊かな秋の味覚「マツタケ」をふんだんに使ったメニューが自慢の金沢の和食料理店。

 和乃食はねや 前田利幸総料理長:「やっと石川県産が入ってきていい感じ。サイズも大きい」

 能登のマツタケは例年9月から10月にかけて収穫がピークになりますが、今年は例年より20日ほど遅れたといいます。

 和乃食はねや 前田利幸総料理長:「(今年は)冬の味覚と同時に食べられるのも魅力」

■「例年より安い」 なぜ能登だけ?

 金沢市民の台所、近江町市場でもマツタケが並んでいます。こちらも特大です。30日は今年最多の5キロを入荷。

 北川食品 北川美知江さん:「出始めはちょっと高かったけど今は例年より安い」

 豊作もあって、例年より2割ほどお買い得だそうです。

■“長野は5分の1”に 地域で明暗

 かたや日本一の産地、長野は嘆いていました。上田市の小学校で恒例のマツタケ狩り。多い年は70本ほど取れていましたが、今年は22本と激減。

 学校林指導員 内田誠さん:「いや〜今年は不作ですね」

 長野産のマツタケを販売する道の駅では、入荷量が例年の5分の1以下、30日に至ってはゼロです。なぜ、能登のマツタケは長野と比べて豊作なのでしょうか。

 北川食品 北川美知江さん:「夜、じわじわと雨が降ったから、マツタケの(生育)条件に良かったんやろうと思います」

 市場の人が推測するのは、雨が降った日数の差です。能登周辺で先月と今月に1ミリ以上の雨が降った日は30日。一方、上田市は14日と半分以下です。

 マツタケは地面に適度な湿り気があることで生えやすくなるため、雨に恵まれた能登が安定して収穫できているとみられます。

 北川食品 北川美知江さん:「食感もコリっとしているし、香りも違うからやっぱり能登(産)はいいなと出るのを待っている」

 能登のマツタケは来月10日ごろまで旬が続く見込みです。

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