困窮子育て家庭の9割が「去年に比べ家計苦しい」NPO法人の調査で[2023/12/05 15:40]

 困窮する子育て家庭への支援を行うNPO法人が行った調査で、去年に比べて9割以上が家計が苦しくなっていて、その半数で子育てに悪影響が出ていることが分かりました。

 子どもの貧困問題に取り組むNPO法人「キッズドア」は支援を行う1822の子育て世帯を対象に子どもの心身の状態や家庭の経済状況などのアンケート調査を行いました。

 その結果、最近の物価高騰の影響で家計の状況が去年に比べて「とても厳しくなった」と回答したのは77%で、「やや厳しくなった」が22%でした。

 55%の家庭が「子どもの成長や生活に悪影響が出ている」としていて、具体的には「学校外の学びの機会を減らした」「友達と遊びに行くのを減らした」「志望校を諦めた」などの回答が寄せられました。

 また、約2割の家庭で子どもが不登校になっているということです。

 政府の取り組みについて、賃上げ政策は96%が「実感できていない」とし、子どもの貧困対策は95%が「実感できていない」と回答しています。

 NPOは「困窮家庭は子育てが十分にできていない状態」だとして国に継続的な費用支援を求めるほか、困窮する子育て家庭にも波及する賃上げを求める提言書を厚生労働省などに提出するとしています。

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