全国体力テスト 小中学男女ともに回復傾向もコロナ前の水準には届かず[2023/12/22 17:00]

 小中学校の児童や生徒の運動能力が男女ともにコロナ禍から回復傾向にあることがスポーツ庁の調査で分かりました。

 スポーツ庁は毎年、全国の小学5年生と中学2年生の体力や運動能力の調査を行っていて、今回は新型コロナウイルスが感染症法上の扱いで5類に移行してから初めての調査となりました。

 調査の結果、小中学校の男子で前年度に比べて各種目の合計点が上昇し、小学女子では合計点の低下が収まって横ばいとなるなど、新型コロナ感染の拡大時から続いていた低下傾向から改善の兆しがみられました。

 一方、中学女子の合計点は調査以来過去最低となりましたが、新型コロナの感染が拡大した2019年度の調査以降、毎年1ポイント以上下がっていた点が0.2ポイントの低下に留まる結果になりました。

 運動意識や生活習慣の調査では、小中学校の男子で「スポーツが好き」「体育が楽しい」と回答した子どもがコロナ以前より増加し、小中学校の男女では、肥満の割合が低下して睡眠時間が増えるなどの改善がみられました。

 今後、スポーツ庁は授業や部活動だけでなくアーバンスポーツや体験型キャンプなど、子どものニーズに応じた多様なスポーツ環境を整備・促進して運動習慣の形成や体力向上につなげたいとしています。

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