予報士のつぶやき 驚きの的中!干支別天気[2023/12/28 15:12]

テレビ朝日では十二支の天気の統計を調べ、年始に放送しています。
東京の降水量や平均気温、日照時間を中心に桜の開花や台風の発生数まで項目は多岐にわたります。

今年の卯年には2つの特徴があり、それが驚きの的中となったのです。

一つは猛暑。

夏の平均気温、一年を通した最高気温の平均が最も高い干支が卯年なのです。
(いずれも東京)

今年初めにこの統計を知ったとき、正直私はそこまでの暑さにはならないだろうと思いました。

去年2022年がラニーニャ現象の影響で記録的な猛暑になり、今年2023年は日本に冷夏をもたらすことが多いエルニーニョ現象が発生するとの見通しだったからです。

しかし、今年はエルニーニョ現象が発生しているのにラニーニャ現象の影響も残る、さらにインド洋正のダイポールモード現象など様々な要因が加わり日本だけでなく世界で統計史上最も暑い年となりました。

結果的に卯年は暑いというデータが統計にさらに積みあがることになりました。

もう一つは台風です。
統計上兎年は十二支の中で最も台風の発生が少ないのです。
そもそも干支別の天気は根拠もなく占いレベルの予想にも関わらず、こちらも大的中となりました。
2023年の台風発生数は17 個(平年値 25.1 個)となり、統計開始以降 3 番目の少なさです。
さらに台風シーズンとなる9 月以降の発生数は 5 個で統計開始以降最も少なくなりました。
モンスーントラフが平年より弱くなり、台風が発生するフィリピン付近の対流活動が不活発となったことが要因の一つと考えられています。

卯年の天気が驚きの的中となった2023年。

来年2024年の辰年はどうなるのか。

十二支のうち辰年は…

台風の発生数は3位で平年より2個程度多い

最高気温(東京)の平均は10位

でした。

もちろん根拠のない予想になりますが、

「来年は辰年だから
台風が少し多めだけど暑さは控えめになるかもね」

と、年末年始の天気の話題にいかがでしょうか?

災害の少ない辰年になりますように!

よいお年をお迎えください!

テレビ朝日気象デスク 佐藤圭一

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