【教員採用試験】一次試験の共同実施に向け検討開始 問題作成の負担軽減へ[2024/01/31 18:40]

 各教育委員会が個別に実施している教員採用試験について、筆記試験の共同実施に向けた検討が本格的に始まりました。

 教員採用試験は教育委員会ごとに日程や実施方法が異なり、問題作成や面接も独自に行われています。

 筆記試験では教育法規や教職教養、専門教科の知識を確かめる問題を課されることが一般的です。

 31日に開かれた文部科学省や各教育委員会らによる検討会議では、1次試験にあたる筆記試験の共同実施の意義や必要性について意見が交わされました。

 採用選考の担当者からは問題作成の負担が減ることで2次試験の面接や実技試験の準備に十分な時間をかけることができるなど好意的な意見が上がりました。

 一方、複数の自治体に併願する受験者も想定されるなか、実施日の設定などの懸念点も指摘されました。

 共同実施を巡っては文科省の専門家会議でも共通問題の作成を検討すべきとの見解が示されていて、採用試験を実施する68自治体への調査では、半数以上が費用負担があっても共同実施したいと答えていました。

 共同実施に向けては大規模な試験を運営する体制の構築や費用の分担など多くの課題が残されています。

 今後、検討会議は6月までに5回ほど開催される予定で、夏頃に意見を集約した試案がまとめられる方針です。

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