予報士のつぶやき 衝突する冬と春 週明け関東で雪か[2024/02/01 13:07]

1日(木)は列島に季節が混在しています。北日本で「冬の嵐」となっている一方、関東や東海では「春本番の暖かさ」に。さらに、西日本には“季節外れ”の前線が停滞し、まるで「梅雨」のような天気です。

今シーズンは暖冬傾向が強く、早くも南から暖かな空気が勢いづいてきているのが原因です。北の冷たい空気と衝突することで前線や低気圧が発生し、西日本を中心にぐずついた天気をもたらしています。

1日午前9時の上空1500m付近の気温は、鹿児島で9.8℃「4月下旬並み」、福岡で3.4℃「3月下旬並み」、つくば市館野で6.4℃「4月下旬並み」、秋田で−8.5℃「2月下旬並み」、札幌で−18.1℃「真冬並み」でした。南北で2カ月〜3カ月の開きがあり、気温差が非常に大きくなっていることが分かります。

この先は、特に、冬の空気と春の空気に挟まれた関東で注意が必要となりそうです。週明けは南岸低気圧が通過する見込みですが、冬と春、どちらに転ぶ可能性もあるからです。冬の空気が優勢になれば降るものは雪、春の空気が優勢になれば降るものは雨です。気象庁も5日(月)と6日(火)の東京の予報を「雨か雪」としています。

低気圧がどれくらい発達するのか、陸地からどのくらいの距離を進むのかなど複数の要素が絡み合って、二つの空気のパワーバランスが決まります。まだ4日〜5日先のため、現時点ではどちらの可能性も考えられる状況です。複数の予想モデルの計算結果を注意深く考察していく必要がありそうです。

テレビ朝日気象デスク 藤枝知行

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