流氷日和の見極め方を伝授します![2024/02/07 14:06]

■2月は流氷シーズン!
2024年も2月に突入し、早くも「立春」を迎えました。
暦の上では春となり、日中の気温は日に日に高くなり始める時期です。
そんな中、寒さのピークを迎えている場所もあります。
それが流氷シーズンを迎えている北海道のオホーツク海です。
平均気温が1年で最も低くなる時期は
平年だと東京が1月下旬なのに対し、
流氷の名所である北海道の網走は2月上旬。
流氷の訪れによって今の時期が最も寒くなるのです。
流氷はロシアと中国の国境を流れるアムール川や、
オホーツク海の北西沿岸域「沿岸ポリニア」で生成され、
海流に乗って北海道の網走地方などに到達します。
2024年の網走は平年より13日早い1月22日に
「流氷接岸初日」が気象台から発表されました。

■流氷日和となる日は?
流氷が楽しめる地域は世界的に見ても少なく、
毎年この時期は国内外を問わず、
多くの方が北海道へ流氷観光に訪れます。
私も札幌に住んでいた2019年に
片道5時間ほどかけてバスツアーで網走を訪れました。
その日の網走の最高気温は−9.9℃と極寒でしたが、
穏やかな青空が広がっていて絶好の流氷日和。
気象予報士でよかったと感じた瞬間でもありました。
実は流氷日和となるのは「冬型の気圧配置が緩んだ日」が多いんです。
天気図でいうと「縦じまに並んでいる等圧線の間隔が広くなった日」。
流氷は「冬型」のときの強い北風によって岸へと近づき、
海上をびっしりと埋め尽くします。
その「冬型」が緩んで風が穏やかになった日が一番の流氷日和となるわけです。
天気予報で「冬型」というワードが使われたときは
流氷日和が近づいていると思ってください。

■お役立ちサイト
天気図で縦じまの等圧線の間隔が広がっていて、
さらに天気予報で晴れマークがついていたら絶好の流氷日和です!
しかし天気図を見るのが苦手な方もいるかと思います。
そんなときにはインターネットで「気象庁 海氷予想図」と検索してみましょう。
実は気象庁の10日先までの流氷予想を簡単に見ることができるんです!
これで旅行の計画も立てやすくなるはず。
ただ、穏やかな天気であっても冬の北海道は極寒。
フード付きの防寒具や手袋は必須です。
また、スマートフォンは極端な寒さに弱いため、
私の場合は撮影しようとしてもバッテリーがすぐに切れてしまいました。
モバイルバッテリーやデジタルカメラを持っていくことをオススメします!

一生に一度かもしれない流氷観光、
ベストなタイミングで楽しんでいただけたら幸いです!

テレビ朝日気象デスク 村上公平

こちらも読まれています