倉庫に迷い込んだクマの捕獲作戦が始まりました。地元の猟友会が倉庫に箱わなを設置しましたが、現在も膠着(こうちゃく)状態が続いています。
■倉庫にクマ…捕獲作戦“膠着状態”
7日朝から警察による厳重体制が敷かれていました。クマが侵入したのは秋田市内の運送会社の倉庫です。ヘルメットを装備した警察官が続々と集まってきます。
体長1メートルほどのクマが6日から倉庫内にとどまっていて、膠着状態が続いています。雪の上にくっきりと足跡が…。クマが出没した現場近くには住宅が並んでいます。
運送会社から500メートルほどの場所には小学校や幼稚園があり、その近くにはショッピングモールもあります。保護者には警戒を呼び掛けるメールが送られています。
近くの小学校の児童と母親
「普段は別々に帰っているけど、きょうは個別ではなく集団下校」
「きのうも同じだよ」
「やっぱり心配ですよね。外にはあまり遊びに行かせていない」
「学校でも言われたよ。クマが出没したので、どうしても外に行く時はおうちの人とって言われた」
ランドセルにクマよけの鈴を付けて母親と一緒に帰ります。雪が降りしきる真冬の出没に住民は驚きを隠せません。
近所の住民
「ないですよ、今までは。クマが今頃こうして出ているっていうのは珍しいと思うよ」
■倉庫にクマ バリケードで“封鎖”
運送会社でクマが目撃されたのは6日の午前中です。午前11時20分ごろ、倉庫の中で作業していた男性から警察に通報がありました。
駆け付けた警察官が倉庫内に体長1メートルほどのクマがいるのを確認しました。フォークリフトで荷台を移動して、大きな出入り口をふさぐ作業が行われました。
一夜明けた7日、再び現場へ行くと…。倉庫を封鎖するために積んだ荷台の隙間から担当者が中の様子をうかがっています。
すると、クマの捕獲に向けた動きが…。封鎖している場所とは別の出入り口から厳重装備の警察官たちが倉庫の中へ。クマは倉庫の奥にいるとみられます。
倉庫内におりを仕掛けてクマの捕獲を試みます。設置した餌(えさ)は米ぬかと蜂蜜です。
警察
「捕獲作業に入りますけど、作業に入った際、クマが逃げ出してこちらの方に来る可能性も考えられます。場所の移動、車両待機など身の安全を確保した報道をお願いします」
報道陣に向け、安全確保が呼び掛けられます。取材班は倉庫から離れた場所からすぐに車に避難できる体制で撮影を続けます。動物が動くと作動するカメラをおりに設置し、カメラが作動したら再び対応にあたります。
真冬にもかかわらず、市街地にクマが出没していることについて、地元の人は暖冬の影響を危惧しています。
御所野の地酒や おおた 太田智明さん
「今年は暖冬でクマが眠れない。歩けば餌がまだ掘り返せばある。山を見ると雪が少なくて土が見える状態。だから眠れないのでは」
秋田県では今年に入ってからもクマの出没が相次いでいます。鹿角市では先月8日、体長50センチほどの子グマが住宅の柿の木に登っているのが目撃されています。
■親 駆除で単独行動の子グマ急増?
岩手県では先月、多くの人が行き交うショッピングモールに子グマが侵入し、出入り口で捕獲される事態も起きています。
本来は冬眠しているはずの時期に子グマが単独で行動している訳とは…。
石川県立大学 大井徹特任教授
「被害対策として、7000頭を超えるクマが捕獲された。秋田県では2000頭を超えている。今の時期、単独で行動する子グマは親が駆除されてしまった。親がいなくなって十分な餌が取れない」
大井特任教授によりますと、クマは冬眠中に出産して春に巣穴を出た後、親子で行動します。通常は翌年も親子で冬眠しますが、市街地で母グマが捕獲されることで、残された子グマが単独で今も餌を探している可能性があるといいます。
現在、秋田市の倉庫にいるクマは子グマかどうかは分かっていませんが…。
石川県立大学 大井徹特任教授
「少しでも快適な場所を求めて倉庫の中にもぐり込んだ。あるいは冬眠をする場所を求めて倉庫の中にもぐり込んだ可能性」
現場では膠着状態が今も続いています。
なぜ真冬に出没?倉庫で“膠着状態” 体長1mのクマ捕獲へ住宅街に衝撃走る
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