高級腕時計「7000万円相当戻ってこない」シェアサービスでトラブル 会社を直撃すると[2024/02/12 19:19]

 高級腕時計を巡ってトラブルです。利用者は7000万円相当の腕時計が「戻ってこない」と訴えています。

 預けた時計はどうなってしまうのか…。利用者は途方に暮れています。

 スイスの老舗「ブライトリング」など2本で190万円相当の時計を預けていた男性は…。

時計を2本預けた男性(30代)
「色々、自分でも調べて怪しいなと思っていて、戻ってこない可能性があると、そこまで考えてなかった」

 「トケマッチ」と称する腕時計のシェアリングサービス。所有する腕時計を預けると、その時計に借り手がつくかどうかは無関係に毎月、決まった「預託料」が振り込まれる、そんな仕組みがうたわれていました。

 ところが先月31日に突然、サービスの終了と運営会社の解散が発表されます。利用者のなかには、こんな人もいます。

時計45本を預けたバイヤーの男性(30代)
「45本です。45本を預けまして。総額で、買った時の金額でみると7000万円ぐらいは…」

 毎月100万円を超える預託料の振り込みは去年12月を最後に滞っています。オーナー同士が情報交換すると、返却されていない腕時計は少なくとも651本。総額40億円に上るとみられることが分かりました。

オーナー同士のチャットグループを運営する男性(30代)
「それこそ人生終わってしまうような被害の人もいる」

 返却されないばかりか、数本の時計がオークションサイトで売り出されている、そんな情報もあります。一体、何が起きているのか…。ホームページをよく見ると「トケマッチはサービスを終了しました。これまでご愛嬌ありがとうございました」との記述が…。

 「ご愛顧」の間違いでしょうか。運営会社に電話してみると誰も出ません。登記簿をもとに会社の所在地を訪ねました。すると、そこには茶色い外観のビルが…。ホームページには全面ガラス張りの近代的なビルの写真が掲載されています。しかし、ホームページに載っていた外観とは全く違います。目の前にあるのは11階建ての雑居ビル。インターホンを鳴らしてみますが、返答はありません。

 時計の返却について、運営会社は「本日より6ヶ月を目安として、発送手配いたしますが、ご返却が難しい場合、損害賠償の金額をお支払いさせていただきます」と記しています。

 しかし、これは法律の専門家によりますと、返却の意思があることを装っている可能性があるといいます。警察の動きを封じる目的かもしれません。

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