緊急事態!46年の歴史で初“中止”に 北海道「冬の風物詩」まさかの事態[2024/02/14 20:52]

 14日も各地で季節外れの暖かさとなりました。番組では北海道の「冬の風物詩」を取材。すると、46年の歴史のなかで初めての事態に直面していました。

■都内で「富士山×梅」絶景コラボ

 「冬」から一気に「春」へ。望遠レンズのカメラの先には春を告げる「梅」の花。そのはるか先に見えるのは「富士山」です。

 富士山と梅の絶景コラボが楽しめるのは富士山から約90キロ離れた東京・世田谷区の羽根木公園です。今月10日から「梅まつり」が開催されています。大学生の姉妹は梅の花の前で記念撮影。鮮やかなピンクに雲一つないスカイブルー。実は富士山も映っています。

大学4年生 姉
「ちょうど天気も良くて良かったなと。思っているより早く春服を出さないと」

 14日、東京の最高気温は18.5℃まで上昇。4月上旬並みで、今年最高を記録しています。アメリカ・ユタ州から来た女性は長袖を脱いで半袖、短パン、真夏のような装いです。

アメリカからの観光客
「(Q.きょうの天気は?)アメリカのユタ州では、雪が高く積もっています。ここは美しい天気、完璧な梅の季節です。梅は華やかで香りもいい。アメリカでは見たことが無かった」

 春の陽気で梅の開花が急速に進んでいます。去年の同じ時期よりも3割多い、524本がすでに開花しています。

■北海道「冬の風物詩」 まさかの事態

 人々が「異常」と懸念する暖かさ。札幌市の最高気温は今年最高の10.8℃。2月に2日連続で10℃以上を記録するのは観測史上初めてのことです。

 北海道の冬の風物詩にもかつてない異変が…。フィリピンからの団体客。その後ろには無残にも氷のオブジェが溶けてしまっています。

■「氷の祭典」46年で初“中止”に

 北海道の「支笏湖」で毎年、冬に開催される「氷の祭典」。去年、取材した時には「苔」と「氷」のオブジェなどが神秘的な世界を醸し出していました。

 ところが今月14日は氷が溶けて中があらわに。40年以上続く伝統の氷祭りが初めて中止となる緊急事態です。

支笏湖まつり実行委員会 松澤直紀さん
「溶けてくる氷は柔らかいので取れてしまう。この状態ではお客様を入れるのは怖い」

 祭りのために制作した氷の建物がみるみる溶けていきます。「氷の美術館」と呼ばれ、幻想的なライトアップが海外からも人気の氷祭り。今年は今月25日まで開催する予定でしたが、実行委員会は14日、苦渋の決断を下します。

松澤直紀さん
「40年以上続くこのイベントで中止は初めて。いよいよ人を入れるのが難しい状況」

 氷が崩れる恐れがあって危険なため、会場を閉鎖。14日以降、祭りは中止にしました。

松澤直紀さん
「火をたいて子どもたちがマシュマロを焼いて食べる。笑顔があふれていた場所だったが、穴だらけになってしまって屋根もいつ落ちてくるか。ちょっと異常気象ですよね」

 中国から春節で訪れた観光客は…。

中国からの観光客
「氷を見に来たけどなくなっていてがっかり。だけど湖はとてもきれい」

 会場のすぐ目の前には「支笏湖ブルー」と呼ばれる凍らない湖が。外国人観光客たちは、北海道の自然を楽しんでいます。

 春のような陽気に負けないほどの盛り上がりを見せていました。

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