予報士のつぶやき 今季は記録的な暖冬に[2024/03/01 16:09]

気象的には12月〜2月が冬となり気象庁は3月1日、冬のまとめを発表しました。

気温は全国的に平年より高くなり、青森、仙台、宇都宮、横浜、宮崎、鹿児島などで冬の平均気温が統計史上1位となっています。

東京は過去2番目の気温の高さです。

原因は寒気の影響が弱く暖かい空気に覆われた日が多くなったからで、とくに2月19日〜20日にかけては2月としては記録的な高温となっています。

2月19日は札幌13.9℃、青森19.4℃、秋田20.1℃と、北日本を中心に2月としては観測史上1位となり、20日は群馬の伊勢崎や高崎で観測史上初めて2月に25℃以上の夏日となりました。

東京も先月20日は23.7℃まで上がり、これは2月としては15年ぶりの高温です。

それでも

「今年の冬は暖かかったな」

「全然寒くなかったな」

と感じている人は少ないのではないでしょうか。

それもそのはず、2月下旬は寒気や低気圧の影響を受けて広い範囲で冷たい雨や雪となり、厳しい寒さや北風が強まる日が多くなりました。

東京も23.7℃を観測した3日後の2月23日には最高気温4.0℃と初夏から真冬に逆戻りとなっています。

冬は暖かさより寒さの方がインパクトが強いので、天気の仕事をしている私でも厳しい寒さで暖冬を忘れた日が何度もありました。

今季の暖冬をより強く感じているのは雪国の方々かもしれません。

2月までに降った雪の量は全国的に少なく、平年の3割以下という地点も続出しています。

深刻な雪不足により、スキー場の営業や雪まつりの開催などに大きな影響が出てしまいました。

大雪による被害は困りますが、雪が降り積もることも日本の冬の魅力であると改めて感じた2023年〜2024年シーズンの冬となりました。

テレビ朝日気象デスク 佐藤圭一

こちらも読まれています