外交40周年 深いつながり 両陛下 ブルネイ皇太子夫妻と昼食会[2024/03/08 19:30]

 天皇皇后両陛下はブルネイの皇太子夫妻を招き、昼食会を催されました。皇室とブルネイ王室の間には40年にわたる深い交流がありました。

■両陛下 ブルネイ皇太子夫妻と昼食会

 ブルネイのビラ皇太子夫妻を出迎えられた天皇皇后両陛下。雅子さまは着物。サラ皇太子妃は民族衣装のバジュクロンです。

 ブルネイといえば今年、東南アジアで最も人気があると言われる32歳のマティン王子が結婚。

 10日間の豪華ロイヤルウェディングで注目を集め、女性たちが「2024年は失恋から始まる」「国際的な失恋」と悲しみました。

 SNSで筋肉美を披露するマティン王子。フォロワーは300万人以上、つまり人口の約8倍です。

 その結婚同様、話題になったのが今回、来日したビラ皇太子と当時17歳の高校生の結婚です。

 激しすぎる雨にもかかわらず、結婚パレードに国民は大喜び。当時、皇太子時代の天皇陛下も参列されています。

 天皇陛下とブルネイの深い交流。今回、日本からの贈り物に陛下の思いが込められていました。

■皇室とブルネイ王室 長い交流

 日本から約4000キロ離れた東南アジアのボルネオ島の北部に位置するブルネイ。面積は三重県とほぼ同じで、人口約44万人の小さな国です。

 1984年にイギリスから完全に独立すると、その年に国王が来日し、昭和天皇に謁見(えっけん)。ブルネイと日本は今年、外交関係樹立40周年です。

 今回、来日したビラ皇太子とサラ皇太子妃の結婚式に天皇陛下も参列された時の2004年の映像です。公務員の父親を持つサラ皇太子妃は当時17歳の高校生。

 これまでブルネイでは王室と民間人の結婚は許されておらず、当時、話題になりました。

 結婚式で天皇陛下はサラ皇太子妃ら皇室関係者と通訳を介さず会話されています。ブルネイの公用語はマレー語ですが、英語で話をしているようです。

 当時、陛下は結婚式の翌日にブルネイの水上集落を訪問。人々の歓迎を受けられました。地元の人が作った手作り菓子を陛下が食べられる場面もありました。

 それから20年経った今月8日。昼食会で陛下は水上集落を訪れた時の写真を見せ、思い出話をされたということです。今回も通訳を介さずに話をされていました。

 今回、日本側からブルネイに輪島塗の宝石箱と佐賀錦のハンドバッグを贈ったということです。

 宮内庁によりますと、選ばれたのは両陛下で被災地を応援したいという気持ちではないかということです。

 最後は50秒間にわたって手を振り続け、車が見えなくなるまで見送られました。

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