東日本大震災から13年 復興を遂げた「ゆりあげ港朝市」…「輪島朝市」を支援へ[2024/03/11 18:29]

 東日本大震災から13年、復興を遂げた宮城県の「朝市」が石川県の「輪島朝市」を支援しようと動き始めています。

■東日本大震災から13年 各地で黙とう

 あの日から13年。東日本大震災の発生時刻に合わせ、各地で黙祷(もくとう)が行われ、犠牲者を悼みました。

 震災は多くの人の命を奪いました。

震災で夫を亡くした人
「心配しないで。幸せに暮らしているから心配しないで下さいね」

■行方不明の妻さがす人も

 今もなお、行方不明の妻を捜す人もいます。

行方不明の妻を捜す高松康雄さん
「やっぱり、この日は私にとっては特別な日っていいますかね。早く見つけてやりたいなっていうのと、どこにいるのかなっていうのが、そういうことをやっぱり思いますね」

 東日本大震災では、これまでに死者1万5900人、行方不明者は2500人以上に上っています。

■“復興の朝市”「輪島朝市」を支援へ

 活気を取り戻した場所があります。宮城県名取市閖上地区の「ゆりあげ港朝市」です。

ゆりあげ港朝市 櫻井広行代表理事
「すべての建物が全部流されました。全壊。何もなくなったので、再開は無理だなと思っていた」

 2011年、震災の津波で「ゆりあげ港朝市」のおよそ50店舗がすべて流されるなど、閖上地区は壊滅的な被害を受けました。それでも復興へ向け、大きな一歩を踏み出します。

 震災のわずか2週間後、再開を望む声もあり、別の場所で営業を始めます。すると…。

櫻井広行代表理事
「震災の後、再開したら離れ離れになった閖上の人たちが集まるところになってしまったということと、やっぱり地域だけじゃない皆さんが、ボランティアで色んな手伝いとか支援とかいっぱい頂いたので、その恩に報いるためにも頑張って続けていきたいなと思っただけです」

 2013年には元の場所で再建を果たし、現在は震災前を上回る1.5倍まで客が増えたといいます。

 津波被害から復興を遂げた「ゆりあげ港朝市」。支援の輪を広げる活動も行っています。大規模火災に見舞われた石川県輪島市の「輪島朝市」への義援金を集める募金活動を開始したのです。

募金をした人
「一日も早く復興してほしいなと思います」
「能登の人たちも早く朝市がもとのように楽しめる場所になったらいいな」

 発災から4日後に始めた募金活動。先月19日、1カ月半ほどで集まった募金およそ24万円を直接、手渡しました。

櫻井広行代表理事
「同じ被災を受けたところに、我々の思いを募金をしてくれた人たちの思いを、心を届けることで直接、行った。本当に喜んでもらえてありがたかったです」

 能登半島地震による大規模火災で壊滅的な被害を受けた輪島朝市。今月23日、金沢市で「出張輪島朝市」として復活させようと準備を進めています。

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