栃木・那須町 8人死亡の雪崩事故から7年 県教委「安全への認識不足が招いた」[2024/03/27 20:05]

 栃木県那須町で山岳部の高校生ら8人が死亡した雪崩事故から7年となる今月27日、県の教育委員会は事故の反省と再発防止への取り組みを発表しました。

 2017年3月27日、栃木県那須町で登山の講習会に参加した県立大田原高校山岳部の生徒7人と男性教師1人が雪崩に巻き込まれて死亡しました。

 事故を巡っては去年、一部の遺族が損害賠償を求めた民事訴訟で県と県の高校体育連盟に約3億円の支払いを命じる判決が確定しています。

 これを受けて県の教育委員会は「那須雪崩事故の反省と再発防止に向けた取組」を発表しました。

 事故の発生要因については「教育委員会が安全管理体制のチェックを怠っていたことに加え、主催者である高体連や学校、教員の安全に対する認識の不足が招いたもの」などと指摘しました。

 また、事故後の教育委員会の遺族への対応については「事故の責任を被害者に転嫁していると受け取られるような対応を取るなど、遺族に寄り添った対応が行えていなかった」としています。

 再発防止に向けては、教育活動での登山活動は専門知識を持った外部委員で構成された審査会による審査の対象にするなど、教育委員会が適切なチェック機能を果たしていくとしています。

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