「紅麹サプリ」問題 診察した医師が小林製薬側とのやり取り明かす[2024/04/03 07:29]

 小林製薬の紅麹(こうじ)を原料としたサプリで健康被害の報告が相次いでいる問題で、166人が入院していたことが分かりました。問題発覚前にサプリを摂取していた3人を相次いで診察した医師が小林製薬側とのやり取りを明かしました。

日大板橋病院 腎臓・高血圧・内分泌内科 阿部雅紀医師
「3例とも紅麹サプリコレステヘルプを飲んでいたというところは共通していたので、そのあたりからちょっと疑わしいと思っていた」

 日大板橋病院では去年12月から2月にかけて、尿の濁りや泡立ち、倦怠感などを訴える50代から70代の女性3人を診察しました。

 詳しく検査すると、3人とも腎機能に異常が生じていました。

 3人はいずれも小林製薬の紅麹を使ったサプリを摂取していたため、阿部医師は2月1日に小林製薬に問い合わせましたが、小林製薬側からは「他に同様の患者はいない」と説明されたということです。

 その後、小林製薬から症例について話を聞きたいと連絡があったため、2月22日に検査結果などを伝えました。

 小林製薬が記者会見し、紅麹サプリの自主回収を発表したのはその1カ月後でした。

 小林製薬の紅麹を使ったサプリを巡っては、これまでに5人が死亡し、166人が入院しています。

 3人は現在、快方に向かっていますが、問題発覚後も阿部医師は、小林製薬の紅麹を使ったサプリを摂取していた別の60代の男女2人を腎機能の異常で診察しているということです。

 阿部医師は、まずは服用をやめることが重要としたうえで、「不安のある人や医療機関を受診する機会の少なかった人は、一度検査を受けてほしい」と呼び掛けます。

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