ロバのお尻から毛を“失敬” 執拗にむしる“巣作り”カラス[2024/04/12 18:51]

 甲府市にある動物園。改修のため休園中ですが、動物たちはきょうも元気いっぱいです。

 この日、ロバのモモちゃんのもとに珍客が。カラスです。モモちゃんの背中の上で一体、何を…。

甲府市遊亀公園附属動物園 藤波浩司飼育員
「『何をやってるのかな』と思ったら、えらく毛をむしってたので、モモちゃんのところに行ってお尻の辺を見たらかなり薄くなっていたんですよ」

 たしかに一部、薄くなってしまっているようです。一部分の毛だけを執拗(しつよう)にむしるカラス。一体なぜ。

東京大学 樋口広芳名誉教授
「3月の下旬、ちょうど撮影されたその時期はカラスの巣作りの時期。カラスの巣は、外側は枝で組む。内側に卵を産むところ“産座”という。そこに柔らかい毛を敷く。卵が壊れにくくする」

 カラスは卵を温める時に親鳥の体温が伝わりやすい、柔らかい毛を集める習性があるのだといいます。

 一部だけ薄くなってしまったモモちゃんの毛。そこで飼育員が用意したのが…。

甲府市遊亀公園附属動物園 藤波浩司飼育員
「ポニーの毛を置いておけば持っていってくれるのかなと。ブラッシングした時にごそっと取れる。ポニーの冬毛が」

 モモちゃんがいる小屋のそばにポニーの毛を置くと、それをくわえて飛んでいくカラスの姿が…。

甲府市遊亀公園附属動物園 藤波浩司飼育員
「(モモちゃんの毛を抜く)頻度は減りました。一回で多く巣材として持って行けたりするので、効率はそちらの方がいいと思ってくれたのかな」

こちらも読まれています