住宅地に出たクマへの銃の使用を認め、法改正する方向性を了承 環境省有識者会議[2024/05/23 15:38]

 住宅地にクマが出た際、銃による捕獲は警察官の指示が原則になっていますが、環境省の有識者会議はこの規制を緩和する方向性を了承しました。

 クマを巡っては、2024年3月までの1年間に219人がけがをしていて、人への被害は過去18年で最も多くなりました。

 4月にはヒグマなどが全国的に「指定管理鳥獣」に追加され、捕獲などの在り方が見直されました。

 現在、銃による捕獲は住宅地など人が多い所では原則として禁止されていて、緊急時には警察の指示によって銃の免許を持つ人が撃っています。

 こうした規制に関する環境省の有識者会議は23日、銃による捕獲について、警察官がいない場合でも「緊急的・特例的に実施可能とする」などと規制を緩和する方向性をおおむね了承しました。

 有識者らは銃の使用を禁じる鳥獣保護管理法の改正を求める考えです。

 法改正に向けては、捕獲を警察や行政機関がサポートすることや、けが人などが出た際の補償や責任の所在を考えておく必要性を指摘しました。

 有識者会議は正式な対応方針を7月上旬に取りまとめる予定で、その後に法改正が進められる見通しです。

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