一瞬でアパート破壊か…山梨で突風 倒木で男性死亡『台風1号』週末に関東など接近か[2024/05/29 23:30]

大荒れの天気となった28日、山梨県では5月の観測史上、最も強い最大瞬間風速を記録し、突風が原因とみられる倒木の下敷きになった男性が死亡しました。週末にかけて、台風1号が関東などに接近する恐れがあります。


■山梨で突風被害 倒木で男性死亡

山梨県富士河口湖町では28日午後7時ごろ、直径65センチほどの木が折れ、アパートや車に直撃しました。押しつぶされた車内から70代男性が救助されるも、その後、死亡が確認されました。目撃者によると、男性は車で帰宅してきたところだったといいます。

一夜明けた29日朝、撤去作業が始まる前の様子を住民が撮影していました。アパート2階のベランダが崩落し、1階部分の壁がえぐり取られている様子が映っています。

原因は突風です。当時、何が起きたのか。アパートの住民はこう語ります。

被害を受けたアパートの住民
「午後7時くらいまで携帯を触っていたんです。そしたら台風みたいな風の力と共に雨もすごい降ってきて、その瞬間にパリーンっていうガラスが割れた音がした。(Q.突風のような風が急に)急に本当に」

強い風が吹き始めてから一瞬で、窓ガラスが割れ、屋根に穴が空くなどしたということです。

被害を受けたアパートの住民
「レスキュー隊の人が来てくれて、無事下りられました。ここに無事に戻ってきた時も足の震えが止まらない」

ほんのわずかのうちに起きた出来事だったという証言は他にも。

倒木が自宅を直撃した住民
「すごい地鳴りのような音がして、ゴーッて感じで家がすごい揺れた。(Q.ゴーという音は何分続いた)1分くらいです。すごく家も揺れました。だから地震と勘違いしたくらい」

突風をもたらしたのは台風1号です。台風1号は突風が吹いた午後7時ごろ、山梨からは遠く離れた沖縄の南を移動中でした。しかし、台風1号からの湿った空気が流れ込んだことで前線が活発になり、大気の状態は不安定になっていました。関東甲信の広い範囲で、竜巻などの突風が発生しやすい状況となっていたのです。


■台風1号週末に関東など接近か

一転して陽気が戻った29日の列島。神奈川県の小学校では午前10時過ぎ、児童39人が熱中症の疑いで搬送されました。朝から、週末の運動会に向けた全校練習が行われていたということです。児童はいずれも軽症です。

30日も全国的に晴れ間が広がるとみられていますが、台風1号は刻々と近付いてきています。29日に最接近した沖縄県南大東島では避難する住民の姿もありました。

避難した住民
「1人で隣人もいない。怖いです」

今後は31日にかけ、関東などに近付く恐れがあり、再び雨や風に注意が必要です。

28日に被害を受けた山梨県富士河口湖町の住宅では、倒木が天井を突き破り、家の中にまで達しています。また、近くの電線にも倒木があり、停電が起きていますが、復旧の見通しは立っていないと伝えられているといいます。

被害を受けた住民
「(Q.台風が近付くが)いられない。避難する。(Q.ちょっとの雨風でも)怖いよね。もしかして割れている木があるかもしれない」

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