社会

2025年9月5日 18:20

分かりやすく使いやすい学習指導要領へ 改訂に向けて論点整理の素案提示 文科省

分かりやすく使いやすい学習指導要領へ 改訂に向けて論点整理の素案提示 文科省
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 学校におけるカリキュラムの基準となる「学習指導要領」の改訂に向け、文部科学省は今後の議論における方向性の素案を示しました。

 学習指導要領は小中高校で指導する内容を定めたもので、カリキュラムや教科書編集の基本となり、約10年ごとに改訂されています。

 中央教育審議会では次の改訂に向けた検討が進んでいて、5日、文科省はこれまでの内容を暫定的に取りまとめ、今後の議論における方向性を示す「論点整理」の素案を報告しました。

 素案では、各学校の判断で特定の教科を標準授業時数から1割程度を減らせるようにして、その分を個別の学習支援や教師の研究活動に充てることができるなど、学校の裁量を拡大させる制度が示されています。

 また、情報活用能力の向上を目指し、小学校の総合や中学校の技術分野で情報技術や情報モラル教育を充実させたいとしています。

 一方、「ギフテッド」と呼ばれる特定分野に特異な才能を持つ子どもを対象に大学などの外部機関と連携する特別な教育課程の編成を可能とすることなども盛り込んでいます。

 今後、各教科や評価の在り方などについて具体的な議論を深め、教師にとって分かりやすく使いやすい学習指導要領を目指す考えです。

 文科省は2026年度中に答申を受け取り、2030年度以降、新しい学習指導要領の実施を目指しています。

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