真夜中の住宅を覆う真っ赤な炎。女性が亡くなった火災は不審火の可能性が浮上しています。
■死因は一酸化炭素中毒 残る謎
目の前に広がる激しい炎。
消防隊員
「菅野さん見た人いませんか?」
周辺住民
「見てない」
周辺では緊迫した声が響き渡ります。
秋田県羽後町で11日午前1時前、住宅が燃えていると通報がありました。
火は約5時間後に消し止められましたが、木造の住宅は全焼。焼け跡から見つかった1人の遺体を巡り、新たな事実が分かりました。
司法解剖の結果、死亡したのは女性で、死因は一酸化炭素中毒だと分かりました。
■親族語る「悔やまれる」
この家に1人で暮らす菅野ひとみさん(66)と連絡が取れていません。行方不明の菅野さんの親族が番組の取材に応じました。
菅野さんの親族
「結果はまだ分からないが、一酸化炭素が死因と聞いた。(見つかった)遺体が本人かまだ分からないから、それを待っている。非常に悔しいですね。失火するような不始末はない、しっかりした子だったので、残念で悔やまれる」
警察は不審火や放火の可能性も視野に捜査しています。
通報した住民
「道路を挟んで隣の家が燃えたので、火が1階と2階に火が入ってしまい、窓ガラスが全部、駄目になった」
現場の隣に住む男性は真夜中に響いた“音”で異変に気付き、通報したといいます。
通報した住民
「夜中に急にパーンと音がして、午前0時半ごろだったので何事かと窓を開けたら、隣の家の1階部分から火が出ていて、2階に火が渡りそうな時に家族全員を起こして通報した。花火みたいなパーンッて音。何かなと思って。見たことないくらい(火が)上がっていて、異常。目の前に電線があるが、電線が垂れ下がるくらい火が上っていた。停電や電話が使えなくなる事態まで陥った。火の上がり方は見たことがないくらい異常だった。火が高い所まで上がって(電線が)切れて落ちてくるかもしれないので、反対側の道路の保育園がある所まで避難。道路の向かいまで熱さが伝わってきて、近付くのは危険な状態」
■町内で別の不審火も 関連は
さらに町内では、住宅火災とは別の異変も起きていました。
火災現場から70メートルほど離れた住宅には何かが焦げた跡があります。この場所には選挙ポスターが貼ってあったといいます。
ポスターが燃やされる被害に遭った住民
「(Q.気付いたのは?)きのうの午後、気付いた」
「(Q.いつごろまでは付いていた?)9日までは大丈夫だったと思う」
「びっくりした。たばこの吸い殻がそこに落ちてて、鑑識の人が『新しいな』と(持って行った)」
“住宅火災”と“ポスターの焼け跡”。わずか70メートル離れた場所で起きた2つの事案に周辺では不安が広がっています。
近隣住民
「あそこですよね。私もきのう見つけて『焦げた跡がある』みたいな感じでびっくりした。本当に目と鼻の先なので、間違えばうちがターゲットだったのかな」
一体、なぜ菅野さんの住宅から火が出たのか。真相究明は出火場所の特定から始まると専門家は話します。
元麻布消防署長 坂口隆夫氏
「かなり屋根が傾いて、もう地上まで倒れてきているような部分と屋根が残っている部分がある。やはり屋根が倒れている方はもう柱が焼けてしまっているということですから、そこから出火した可能性が高いということが分かる。その焼け方が一番強い場所に何があったのかを調査する。ガスコンロ、たばこの吸い殻、ストーブなどがあったのか。そういうものがなかったとなると、極めて放火の可能性が高くなる」
社会
スーパーJチャンネル
2025年9月12日 17:47
女性死亡の住宅火災は不審火か 近隣でポスターが燃える異変も 秋田
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