3人の外国人YouTuberが生配信をしている映像です。実はこちら、福島県の帰還困難区域の空き家に勝手に侵入し、撮影していたものでした。
■帰還困難区域の家で動画配信
「もう配信が始まっていると思う。さぁ行こう」
「さぁ私たちの出番だ。放置された日本家屋にいる。いるのは日本だ」
話し言葉はロシア語。いるのは、電気の消えた日本の住宅の中。映像はYouTubeでライブ配信されたとみられるものです。
「誰かが警察に通報したら終わりだ」
カメラが部屋の中に入ると、映し出されたのは畳の上に寝転ぶ2人の姿。一体、何をしているのでしょうか。
「私たちは福島の立ち入り禁止区域の入り口を見つけた。信じられるか、きょういわゆるレッドゾーンの境界線を通過したばかりだ。つまり異常な放射線があるということだ」
最初に映った2人。そして映像を撮影していた男。3人がいるのは福島県大熊町。東京電力福島第一原子力発電所の事故で立ち入りが厳しく制限されている帰還困難区域の住宅です。
「室内の線量をみせよう。47、46、室内だ」
侵入をしたのです。
「ろうそくやコンロ、やかんをみつけた。いま、お茶をいれているところだ。日本茶もある」
3人は勝手に家の中のものを使い、お茶を飲んだり。
「たくさんのものが残されている。このクールな人形をみてくれ。日本のものがたくさんある」
住民が残していかざるを得なかったものを、勝手に物色したりしています。
■“迷惑系”外国人YouTuber逮捕
この3人は、ウクライナ国籍のディバク・アナトーリ容疑者(34)、サヴィノフ・ヴラディスラヴ容疑者(29)、クリウコフ・アレクサンドル容疑者(43)。
「帰還困難区域内でライブ配信をしている人がいる」との通報を受けて、現場に駆け付けた警察官が見つけ、その場で逮捕しました。
アナトーリ容疑者は自称・会社員。ヴラディスラヴ容疑者は自称・運転手。そしてアレクサンドル容疑者は自称・電気工事業。
ただ、3人のうちクリウコフ・アレクサンドル容疑者とみられる人物はYouTubeの配信者としてロシアのサイトなどでも取り上げられています。
また、福島県大熊町での映像が配信されたYouTubeチャンネルのチャンネル紹介を見ると、支援の送り先として、ロシアの銀行やロシアの政府機関が掲載されています。
そしてその紹介文にあるSNSを見ると、動画に映っているとみられる3人が羽田空港にいる写真が今月15日に投稿されています。
■動画配信が逮捕のきっかけに
「私たちが泊まっている家を少し見せよう。もちろんみんなは反対している。ちょっと怖いな。警察がこれを見ていて、私たちの居場所に気づいたらどうしよう。夜中に警察が来るのは避けたい」
しきりに警察が来ることを心配する声が入っていますが、結果、その通りになりました。
調べに対して3人は容疑を認めていて、警察は入国の目的や動画との関連性など詳しい経緯を調べています。
“迷惑系”外国人YouTuber逮捕 帰還困難区域の家で動画配信
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