社会

2025年9月25日 19:51

「ノルマ超過分は返金」 自民党“裏金”巡る裁判 元会計責任者が証言

「ノルマ超過分は返金」 自民党“裏金”巡る裁判 元会計責任者が証言
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 自民党の派閥の政治資金を巡る事件の裁判で、元会計責任者が「パーティー券の販売ノルマを超えた分は返金していた」と証言しました。

 元参議院議員の大野泰正被告(66)と当時の秘書の岩田佳子被告(62)は、旧安倍派からのキックバックおよそ5100万円について、収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反の罪に問われています。

 25日の裁判で、旧安倍派の会計責任者だった松本淳一郎氏が証人として出廷しました。

 松本氏は政治資金パーティーのパーティー券について、「販売ノルマを超えた分は先生方に返金し、政治活動に使ってもらっていました」と話しました。

 裁判では、各議員に割り当てられていたパーティー券の枚数や金額を示す資料が証拠として提出されました。

 この資料について松本氏は、「『金額』とあるのは『ノルマの金額』で、『実数』とあるのは『実際に販売された金額』」と説明しました。

 そのうえで、大野被告に関する記載について、「『金額60』とあるので販売のノルマは60万円、『実数1080』とあるので大野先生が実際に販売したのは1080万円分」と述べ、差額の1020万円については返金扱いになったと説明しました。

 検察側は、この返金扱いになった還付金について、「『寄付金』として収支報告書に記載しなければならないと認識していたにもかかわらず、派閥の意向を汲んで虚偽記載を決めた」と指摘しています。

 これまでの裁判で大野被告側は「政策顧問から、還付金は『預り金』として処理すると聞いていて、すべて秘書たちが適正に処理してくれているものだと思っていた」と主張しています。

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