季節外れの「秋花粉」が猛威を振るっています。秋の花粉症は、春よりも身近な場所に危険が潜んでいるといいます。
■旬のリンゴ 寒暖差で“甘み凝縮”
9月最終日の30日、暑さも落ち着き全国的に秋らしい陽気となった日本列島。群馬県沼田市のリンゴ園も実りの時期を迎えていました。一面を真っ赤に染め上げるリンゴがまさに今が食べごろです。
染谷りんご園 染谷真さん
「このリンゴは今ぐらいから10月中旬までがちょうど食べごろ」
「(Q.今が旬?)旬を迎えてきました」
リンゴ狩りのできるここでは旬を迎えたリンゴを前に観光客も大はしゃぎ。
都内からの観光客
「素敵。東京のスーパーで見ている色と全然違う」
興奮を隠しきれない4人グループは来園早々、手が止まりません。取ったリンゴを早速その場でカットすると…。
「みずみずしくて、食感も良くておいしい」
「おいしい!めちゃくちゃサクサクして、甘みも多い」
それもそのはずです。
染谷りんご園 染谷真さん
「(今年は)日中は暖かくて天気が良いと生育が進む。夜、ぐっと冷えることによって、色付きも良くなり、完熟してくる。味も水分が多くてシャキッとして、甘くてとてもおいしい」
リンゴ園のある沼田市の今月の一日の平均寒暖差は10℃です。今年は全国的な少雨でサイズは小さくなったものの、この寒暖差で甘みが凝縮された実になりました。
■“秋の花粉症”対策は?
秋を満喫する人がいる一方で…。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「(鼻の)奥の方は真っ赤ですね」
都内のクリニックを受診する50代の男性。ランニング後に息苦しさを感じたといいます。
男性
「結構走っています」
伊藤院長
「どういった所を」
男性
「荒川の土手」
伊藤院長
「ひょっとすると、秋の花粉が増えている。気道の奥に刺激が加わってアレルギー反応が強くなり、鼻が詰まったり、気道も過敏な反応が起こってせきや喘息(ぜんそく)のような症状が起きている」
「猛暑の影響で夏の花粉が長引き、猛暑によって(量が)増えた」
春のイメージが強い花粉症ですが、秋に花粉症の症状を感じる人は全体の3割もいます。
手塚悠介気象予報士
「春の花粉といえばスギやヒノキ、これは樹木の花粉。秋の花粉は草木の花粉。身近にあるのが特徴。道端や公園など近くにある」
暑さで成長する特徴を持つという秋の花粉。猛暑が長引いた今年は…。
手塚悠介気象予報士
「今がピークで、10月や11月まで飛ぶ可能性もあるとみている」
しばらく続きそうな“秋花粉”の猛威ですが、医師は…。
伊藤院長
「(秋の花粉は)目で見えるところにあるので、通る時にピンポイントでマスクをすると対策しやすい」
伊藤院長によると、常にマスクをしなくても草木に近付く際に着用することで対策になるといいます。
“秋の花粉症”身近な場所に注意 いつまで続く? 対策は?
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