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名古屋市の入管施設で死亡したスリランカ人の女性を巡り、収容中の映像の開示を求めて遺族が国を訴えた裁判で、国側は争う姿勢を示しました。
ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)は2021年、収容されていた名古屋出入国在留管理局で体調不良を訴え、その後、死亡しました。
遺族はウィシュマさんが死亡するまでの約2週間の監視カメラ映像を提供するように求めましたが、入管側は警備上の問題があり、映像を加工するのは技術的に困難だとして開示しない決定をしました。
この決定の取り消しを求めて遺族らは裁判を起こしていて、今月30日に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論で国側は争う姿勢を示しました。
遺族側の代理人弁護士は、映像の加工は技術的に困難とする国側の主張について「21世紀になり25年も経過している。今の技術からしてありえない」と訴えました。
ウィシュマさんの妹は意見陳述で「290時間もの映像をかたくなに隠すのは不都合な真実があるからだ。私たちには見る権利がある」と述べました。
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