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2025年10月10日 18:24

想定外の早い流行 症状軽い“隠れインフルエンザ”で感染拡大の可能性

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 厚労省はインフルエンザの患者数が前の週に比べて1.5倍に増えたと発表しました。急拡大する今年のインフルの正体に迫ります。

■想定外 大流行インフルの正体

 都内のクリニック、インフルエンザの予防接種に来る人が急増しています。

 お客さんと接する機会の多い鉄道関係の男性。感染して家族にうつすことがないよう早めの予防接種です。

鉄道関係(30代)
「子どもがまだ小さい。今、妻が妊娠しているので怖い」

 9月の時点では予防接種を受けに来る人は一日に1人から2人程度でしたが、今は一日に60人ほどが受けに来ているといいます。

 例年、12月ごろから感染者が増加するインフルエンザ。東京都では9月中盤から増え始め、今月10日午後に発表された一つの医療機関あたりの患者数は3.3人と、去年と比べても1カ月以上早いペースで急増しています。

母親(40代)
「(予防接種は)毎年もうちょっと後。いつも11月に打っていた」

 こちらの母親も子ども2人と予防接種を受けに来ました。母親と長女が先に済ませ、次は6歳の長男ですが…。

母親(40代)
「今、職場も人数が少なくて大変なので、私もかかれないし子どもたちもかかれないので。さきおととい、別の学年で学級閉鎖。今回早めて来た」

 今、感染が広がっているのが学校です。都内にある中高一貫校も先月末、1クラスが学級閉鎖になりました。

高校1年生
「(Q.今年、インフルエンザにかかった人?)熱が約40℃、主にひどいのどの痛み」

 換気のためにサーキュレーターや空気清浄機を設置して対策していますが、これほど早くに流行するとは想定していなかったといいます。

青稜中学校・高等学校 笠松芳幸教頭
「通常、インフルエンザは寒くなってから出ると思っていたので、暑いさなかに出るとは思っていなかった。びっくりしている」

■“隠れインフル”? 感染しないためには

 感染が広がっているインフルエンザ。保育園でもおもちゃの消毒や手洗いを徹底しています。

保育園キートス 日向美奈子統括園長
「小さい子は口に入れたりもあるが、すべてのおもちゃを毎日消毒。ブロックも一つひとつ保育士が消毒している。きょうだいや色々なところから(感染症が)入ってくる可能性。(感染が)広がらないようにできることはやっていく」

 流行しているインフルエンザA型は症状が激しいのが特徴のはずですが、今年は軽い“隠れインフル”の人が目立ち、そのことで感染が拡大している可能性があると言います。

東京ビジネスクリニック 内藤祥医師
「この時期の特徴としては、激しい頭痛、倦怠(けんたい)感、高熱のような典型的な症状でない人が陽性。予防の最も有効な手段はワクチン。集団免疫をつけ、周りに広めないよう早いタイミングの接種を推奨」

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