偽造された教員免許状を使ったとして逮捕された男が、10年ほど前にも同じ容疑で逮捕されていたことが分かりました。
■ニセ教員免許状使い回しか
福岡県須恵町の町立中学校に勤務していた近藤正仁容疑者(66)。警察によると、今年1月、学校職員に応募した際、偽造された中学校教諭の免許状の写しを提出した疑いで逮捕され、今月14日に送検されました。
20年前には、児童ポルノ禁止法違反の罪で有罪判決を受け、教員免許を失効していた近藤容疑者。2014年にも、偽造された免許状を提出したとして逮捕されていました。
近藤容疑者が須恵町に提出した偽造された免許状には、前回逮捕された際と同じ、岐阜県教育委員会の記載があったということです。
近藤容疑者は今回、当時使われた偽造免許状のコピーを使い回した可能性があるということです。
さらに2005年以降、教員免許を失効しているにもかかわらず、山口県や埼玉県の学校でも勤務していたことが分かりました。学校では一体なぜ、偽造を見抜けなかったのでしょうか。
教員免許制度に詳しい東京学芸大学の岩田康之教授はこう話します。
「教員免許状の場合だと、定期的な書き換えのシステムがありません。私が40年前の昭和の時代に取った免許がいまだに有効。その間に都道府県の方で発行のシステムを変えたり、書式を変えたりということもあるので、これちょっと変じゃない?とすぐには見抜けない状況がある」
近藤容疑者が補助教員であったことも、偽造を見抜けなかった理由の一つではないかと、岩田教授は指摘します。
「今回の場合は補助教員なので、その業務自体は直接に免許を必要とする仕事ではない。(免許の)確認は義務付けられてもいないし、今回の例もそうだが、外からの情報があって初めて調べてみたら、偽造だったとなる例もなくはないだろうと思います」
須恵町の教育委員会は「任用時のチェックが甘かった」と謝罪しています。
(「グッド!モーニング」2025年10月15日放送分より)
ニセ教員免許状を使い回しか 福岡の公立中の補助教員逮捕 山口や埼玉の学校でも勤務
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