■市長選で“くじ引き決着”
神栖市民
「くじで決まったことは、しょうがいないんじゃない」
「こんなことってあるの?って感覚で」
“まさかの出来事”が発生していたのは9日に行われた茨城県神栖市の市長選挙。
現職の石田進氏(67)と新人で元市議会議長の木内敏之氏(64)の2人が立候補して9日に投開票が行われましたが、2人とも得票数は1万6724票で全く同じになりました。
木内敏之さん
「正直言いまして、ゆうべはああいう状況でしたので、大混乱をしていたのが事実」
石田進さん
「だいぶ驚きました。まさかこれだけの票があって、同票というのは普通ありえないと思ってましたので…」
公職選挙法の規定では得票数が同じ場合、くじで決めると定められています。
神栖市の場合、用意されたのは白い筒に入った2本の透明なプラスチック製のくじ。先端に数字が印され、1を引くと当選です。
引くのは候補者本人ではなく選挙長。最初に引いたのは木内氏のくじ。その結果は…。
選挙長(選挙管理委員会の委員長)
「木内候補を当選人と定めます」
くじ引きの結果、新人・木内氏の当選が決まりました。
神栖市長に当選 木内敏之さん
「選挙の神様がきっと降りてきてくれたんだと、そういうふうに信じている」
一方、石田氏は10日、有効投票総数の異議申し立てを行ったといいます。
神栖市の有権者は7万6130人で3万3667票が投じられ、219が無効票でした。
石田進さん
「やっぱり市民から見ても公正に、どっちが勝っても決定してもらえれば“くじの決定”よりかはいいかもしれない。“敗北宣言”するにしても、そういう状況を見てからにしようと思う」
“くじ引きで市長が決まった”ことについて、新市長になる木内さんは…。
木内敏之さん
「選挙の時にはあまり盛り上がらなかったが、こういう結果になってやはり注目される。ぜひ茨城県神栖市を覚えていただけるように、これからも努力していきたい」
1万6724票で“奇跡の同数” 市長選で“くじ引き決着”
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