警察をかたる怪しい電話 “ニセの声”本物が聞いてみた

大手通信会社カスタマーセンターをかたる男
「東京ドコモショップ品川店でiPhone16ProMaxを1台購入されていて…」

　契約した覚えのないスマートフォン。40代の女性に電話を掛けたのは、大手通信会社のカスタマーセンターをかたる男でした。

大手通信会社カスタマーセンターをかたる男
「この080の電話から悪質なメッセージが大量に送信されている」

　スマホが悪用されているうえ、女性の携帯も使用できなくなると不安をあおります。

大手通信会社カスタマーセンターをかたる男
「（女性の）電話も2時間後には停止する予定になっている。警察に電話して無関係証明書を作って下さい」

　無関係証明書、実は存在しない書類です。そう、これは詐欺電話。

　この後、なぜか警察に電話を代わるという予想外の展開に。

大手通信会社カスタマーセンターをかたる男
「こういう事件が非常に多くて、最近色んな警察に直接電話ができるように」

警視庁・品川署の山口をかたる男
「警視庁品川警察署の組織犯罪対策課の課長代理の山口です。一緒に住んでいる家族は誰？何時ごろ、ご主人は帰宅する？」

　音声を本物の警察官に聞いてもらうと…。

愛知県警　生活安全総務課　尾崎昭裕課長補佐
「警察がドコモから電話を転送で受けることも一切ない。警察では全くやっていないこと。被害届も電話で受けることができない、ニセ警察詐欺に間違いない」

　電話には続きがあります。同僚をかたる女も現れるのです。

警視庁・品川署の山口をかたる男
「これから女性職員が担当しますので」

警視庁・品川署の女性職員をかたる女
「ちょっと忙しいから私に代わってって言われた、すみませんね。専用アプリを使用する予定ですけど、いいですか？」

40代女性
「ちょっと待って下さい、なんか変な感じがする」

警視庁・品川署の女性職員をかたる女
「変な感じとは？」

　不自然なイントネーションだと感じた女性はそのまま電話を切り、ことなきを得ました。