およそ170棟に被害が出た大分市の大規模火災。このような近所の住宅からの飛び火で自宅が燃えてしまった場合、補償はどうなるのでしょうか。
■「新価」「時価」契約に違い
被災した住民が市の用意したバスに乗って、自宅を確認に行けるようになって2日目。
避難者
「家が2軒あったけど、1軒つぶれてダメだった。焼けた。跡形もない」
「涙が出ました。こんなになったのかなと思って。60年住んだ家が本当に全く何もなかった」
大分市によると、今も数カ所の熱源が確認され、鎮火には至っていません。
5万平方メートル近くが焼失し、およそ170棟に被害が出た大規模火災。他の住宅からの飛び火で自宅が燃えてしまった場合、補償はどうなるのでしょうか。
ファイナンシャルプランナー 中村賢司さん
「『失火法』という法律があって、例えば漏電とかで予期せぬ火災を起こしてしまって、隣の家を燃やしてしまったとしても、賠償する責任は(必ずしも)ない。だから、自分の家は自分で守らないといけない」
焼損した170棟のうち、およそ4割は「空き家」とみられています。
空き家は一般的に、人が住んでいる住宅よりも火災保険料が高くなる傾向があります。そのため、加入していないケースも多いといいます。
「後片付け費用も200万円〜300万円。火災保険に入っていれば、後片付け費用とかもすべて出るが、入っていないと費用が出ない」
もう一つ、火災保険で重要な点があります。それが「新価」と「時価」という契約の違いです。
「新価」は同じ家を建てるのに必要な金額のことで、保険の上限額の範囲であれば、被災した住宅を元通りにするための費用が支払われます。
一方、「時価」は経年劣化した分を差し引いた金額となるため、受け取る保険金だけでは建物を元通りにする費用が足りない可能性が高くなります。
「保険証券を見てみないと(契約内容は)分からない。保険会社に問い合わせて確認する必要がある」
大分市は24日午前10時から住民説明会を開いて、罹災(りさい)証明書についても説明する予定です。
(「グッド!モーニング」2025年11月24日放送分より)
大分の大規模火災 自宅の状況を確認した避難者「跡形もない…」 補償はどうなる
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