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2025年11月24日 19:43

“連休直撃” 沖縄県全域で大規模断水

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 3連休の観光地を直撃、沖縄の広い範囲で断水となっています。復旧のめどは立っていません。

■沖縄で大規模断水 原因は?

 観光客でごった返す、那覇空港では節水が呼び掛けられました。

 空港によると24日の営業分、給水できるものの、25日以降続くと影響が出てくるということです。

 那覇市は午後6時から断水になると発表しました。

 その原因となっているのが…道路にあふれた大量の水です。

 沖縄県は午前、緊急会見を開きました。

沖縄県の会見
「本日未明、大宜味村に埋設しているダムから浄水場へ水を送水する導水管が破裂した」

 導水管が破裂したのは、県北部の大宜味村です。水源から浄水場に水を送る導水管が破裂したということです。

 断水となるのは、沖縄の中南部の広い地域、恩納村と金武町より南側を中心に17市町村に及びます。

水を買いに来た客
「まだ断水は確認できていないが、念のため備えておこうと思って」
「(Q.断水困ることは?)やっぱりトイレとか、生活水がないのが一番(困る)。子どもたちもいるので、その子たちの飲み水が結構重要」

■大規模断水 飲食店などに影響

 読谷村にある、銭湯は営業を中止。

 那覇の中心部を走るゆいレールの駅の一部では、節水を呼び掛け、トイレの使用が中止になっています。

 また、美容室では営業中に断水を知ったということです。

読谷村在住の美容師 藤田彩人さん
「休暇中のスタッフから『断水するから水をためといて』と、客がいるタイミングだったので慌ててやった」

 7割の客はキャンセル、髪を洗うため水をためる作業をしたそうです。

藤田彩人さん
「美容室は水がないと営業できないので早く(復旧の)めどがたってくれるといい」
 
 こんなところでも影響が。

海ぶどう農園 海ん道 土井貴裕さん
「(Q.貯水タンクはどれくらいで空になる?)通常営業だと1日でなくなってしまう」

 断水は沖縄の観光地、そして名産品を直撃しました。
 
 導水管が破裂したのは、県北部の大宜味村です。導水管とは…。

東京大学 池内幸司名誉教授
「ダムでためた水を南部の水を配る場所まで運ぶ、要は幹線ですよね水の。一番重要な動脈ですよね。それにつながっている多くの市町村が大きな影響を受けることに」

 近くの福地ダムや村内の大保ダムから、南部にある2つの浄水場につなぐ導水管が破裂したということです。

沖縄県の会見
「埋設管につきましては昭和42年に敷設した管でございます。多分、老朽化によるものだと」

 なぜ北部の導水管が破裂したことで、南部に影響が出るのでしょうか。

池内幸司名誉教授
「沖縄は河川が小さい。ダムができる前は沖縄はしょっちゅう渇水になっていた。北部のダムで水をためて、それを導水管で南部に運んできて南部で消費するという構造。それにつながっている多くの市町村が大きな影響を受けることになる」

 こうした事情から、沖縄では貯水タンクを設置して自衛している場所も多くあります。しかし、それも長くは持ちません。

土井貴裕さん
「海ブドウ農園海ん道には水道水をためおくためのタンクが大きいものが2つあります。タンクの中には常時、水道水が満タンに入っています。断水が続くと水がなくなってしまう。あしたから支障が出てくるのかなと心配しております」

 海ぶどうの養殖場です。

土井貴裕さん
「(Q.貯水タンクの容量は?)通常営業で一日でなくなると思う。生け簀でや育成に使うネットの洗浄などで大量の水道水を使う。断水が続くと作業に制限がかかる。必要最低限の使用で様子を見る」

 ただ、この施設は養殖場に宿泊施設も併設されています。

土井貴裕さん
「宿泊、マリンアクティビティーの客、お手洗いやシャワー、そういったところも影響が心配」

 現場での復旧工事も行っていますが、復旧は早くても25日になる可能性があるということです。

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