相次いだ寒波で先月20日から除雪中の事故などで18人が亡くなっています。
■除雪作業中 水路に…2人心肺停止
断続的に続く寒波は、きょうも列島に猛威を振るいました。
平年の1.7倍。新潟県十日町市では、記録的な積雪となっています。
(草薙和輝アナウンサー)「新潟県十日町市のこちらの住宅で除雪作業をしていたところ、流雪溝に男性2人が落下し、流されてしまったということです」
投げ入れることで、積もった雪を処理することができる流雪溝。午前11半ごろ、空き家の除雪をしていた2人は、流雪溝に詰まった雪を流すため中に入り、作業をしていたとみられています。流雪溝は支流を通り、信濃川へ流れつきます。
(草薙和輝アナウンサー)「こちら消防車両が複数台、止まっていますね。男性2人が落下した現場から2キロほど離れた信濃川にかかる橋の上です。あちら橋の下をのぞき込む隊員の姿が見えます。さらにあちら側ですね。反対側にもロープをかけた隊員の姿があります。男性2人の捜索がまだ続いているようです」
事故発生から約4時間後…
(草薙和輝アナウンサー)「ボートですね、救命用のボートが川に下ろされようとしています。紐で括りつけられたボートが川へと下ろされていきます。いま左の方から複数の隊員の姿が見えました。ロープのついたボートを持っているとみられます。こちらの川で2人が見つかったとみられます」
警察によると、現場から600メートルほど離れた川で男性2人が心肺停止の状態で発見されました。
■青森市内 あす全小中学校が休校
自力での除雪が難しく、15の市町村に「災害救助法」を適用した青森県。
「今、救急車が車をよけながら進んでいますけども、かなり道幅が狭いために慎重に車を進めています」
線路を覆う雪で、在来線もストップ。
平年の2.7倍、180センチを越える積雪となった青森市。ここまで多くなるのは40年ぶりです。駅前では…
Q.スタックですか?
「スタック」
「あー…」
「みんな色んな所でスタックしている」
Q.他でもスタックしている?
「うん」
バスも…
Q.動けない?
「動けないです。押してもらってもちょっと出ないんだよね」
待つこと1時間…救出のための重機が到着しました。
「今、バスがようやく動き出しました。」
その後も、駅前ではスタック車が続出し、混乱が続きました。
大雪の影響で、あす、青森市内の全小中学校は、休校になることが決まりました。除雪作業中の事故も相次ぎました。
先月30日、青森市で80歳の男性が雪に埋もれた状態で見つかり、その後死亡が確認。発見された場所の近くにはスコップなどの雪かき道具がありました。
(現場近くに住む人)「人工呼吸していたから、雪かきしている時に屋根から雪落ちて雪の下になったのかなという感じがした」
きのう31日も、雪下ろしをしていた54歳の男性が屋根の下の雪に埋もれ、亡くなりました。転落したとみられています。秋田でも…
(近所の人)「この雪が落ちて、この辺かな…どーんとこっちまで、これをみんなでそっち側に寄せて…」
亡くなった76歳の男性は、知人の家の除雪作業中でした。大仙市では、きのう70代の夫婦が1階の屋根で雪に埋もれた状態で見つかり、死亡が確認されました。2人はヘルメットとロープを身に着けていて、屋根の雪下ろしをしていたとみられます。
総務省消防庁によると、先月20日以降の大雪などによる死者は、きょう午前8時半時点で、全国で18人となっています。
■積雪2倍で屋根崩壊 住宅ゆがむ被害
降り続いた雪で、建物にも大きなダメージが…
(草薙和輝アナウンサー)「新潟県長岡市にあるこちらのスーパーでは、降り積もった雪で、軒先の屋根が崩れてしまったということです。こちらから見てみますと、崩れた屋根と雪でこの先、通り抜けできなくなっています」
今季最大を観測し、平年の2倍以上の積雪となった新潟県長岡市―。
被害にあったスーパーは、店舗の前に張り出していた屋根の数カ所が崩れ落ち、大量の雪が流れ込んでいました。屋根が落ちたのは4日前。しかしその後の雪で、被害は広がっているといいます。
(もったいない村 今井美香 店長)「日に日に向こう側にどんどん(崩落が)広がっている感じで、きのうも真ん中あたりがガンと落ちてしまった」
「こちらの住宅では、雪下ろしが行われています。屋根に積もった雪を見ると1メートル以上あるでしょうか、かなりの量の雪が積もっています」
屋根に積もった大量の雪。それは人の胸元に届くほどの高さでした。うず高く積もった雪は、こんな現象を起こしていました。
(小野塚直子さん(68))「なかなかこの戸が開き…こんなんですよね」
Q.これ開かないんですか?
「そうなんです。もうびくとも…」
草薙アナがやってみても…
「あっ、ホントだ。そうですね、開かないんですね」
実はこのお宅、4年前の冬にも取材をしていました。その時の襖は…
「ここまで…開きました」
今回と比べると、違いは一目瞭然。
■長引く寒波「しまり雪」で屋根崩落
一方、20年以上にわたり雪下ろしの代行をしている戸川さんは、今シーズンの雪に違和感を感じていました。
(戸川建設 戸川卓代表)「重たいっすねぇ」
「下の方行くにつれて、だいぶ雪が締まっているような感じの雪で、だいぶ層になっていて圧雪になっている状況ですね」
こうした現象は、長引く寒波に関係があると、専門家は話します。
(新潟工科大学 五十嵐賢次 教授)「上の方は新雪なので、ふわふわしていますね。だんだん下の方、ここら辺から硬くなってきますね。上からの圧密がされて、どんどん硬くなる、重くなる。どんどん締まってくるということで『しまり雪』という言い方になってきますね」
密度高く、重い『しまり雪』。『新雪』と『しまり雪』の顕微鏡写真。『新雪』がキレイな樹枝状になっている一方、『しまり雪』は一度解けたように形が崩れ、大きさもまちまちなのが分かります。
(新潟工科大学 五十嵐賢次 教授)「『新雪』が1立方メートルの場合は約100キロぐらい。『しまり雪』の方は最大で500キロぐらいになりますので、最大で5倍ぐらいは下の方(しまり雪)が重くなってくると…」
これは積雪の高さだけでは判断できない“雪の重量”を、ほぼリアルタイムで掲載しているホームページ。今回、雪下ろしをしたお宅周辺の重量をみると、1平方メートルあたり、約380キロ。『新雪』よりもかなり重い結果が出ていました。
五十嵐教授は、見た目だけでは分からない『しまり雪』の怖さを、こう話します。
(新潟工科大学 五十嵐賢次 教授)「寒波が居座って、低温の状態も続いているということなので、それなりに積雪もあるし、この下層の方は『しまり雪』になりやすくなってくると。『しまり雪』が増えてくるとそれだけ重くなっていますので、気をつけないといけない」
■“日本一寒い町”移住者 極寒対策は
きょう、最低気温−14.8℃を観測、日本一寒い街で知られる北海道陸別町。この街に移住し、今年初めて冬を迎える人がいます。
「こんにちは〜」
西村葵さん。神奈川県川崎市出身の24歳。北海道での生活は3年目ですが、去年9月、陸別町にある会社への就職を期に移住しました。道内でも陸別町の寒さは格別だといいます。
(西村葵さん)「寒いです、頬が突き刺さるような寒さ、風が無いけど歩いていれば本当に寒いし、いくら対策しても手は凍っちゃう。(他の場所より)何故か寒く感じますね、ここは」
1週間前に−28.1℃を観測した陸別町。極寒地での寒さ対策はどの様にしているのでしょうか。最も重視したのが…
(西村葵さん)「窓の所に応急処置で緩衝材を貼って、二重に貼っています。だいぶ冷気は塞がれています」
気泡緩衝材を冷気が入る窓ガラスに二重に貼って断熱。その状態で温度を測ると14.8℃。何も対策しない状態の温度は…
「11℃。えー合計4℃くらい違う」
築5年、1LDK16畳の部屋で犬と暮らす西村さん。暖房器具は灯油ストーブのみで、常に可動させていると言います。さらなる防寒対策は食事にも…
Q.何ですか?
(西村葵さん)「ショウガですね、この位の欠片でお鍋に入れてスライスしてあるので、もうそのまま入れて…温まります」
週3、4回は鍋を作り、体の内側から暖を取る方法で陸別町の寒さと対峙する西村さん。1日で最も気温が下がる夜から朝にかけての就寝時間中にも対策が…
(西村葵さん)「やっぱ温かいですからね 本当に温かいですからね。くっ付いて寝ると」
Q.何とですか?
「ツララ(飼い犬)と…くっついて寝ていると本当に温かいですからね、温もりが」
北海道は次の週末に再び強い寒気に覆われて、大雪や−20℃を下回る厳しい冷え込みが予想されています。
2月1日『有働Times』より
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