社会

速報

2026年2月18日 15:54

【速報】成年後見利用で失職 旧警備業法の欠格条項は違憲 国への賠償は認めず 最高裁

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 成年後見制度の利用者が警備業に就けないとした旧警備業法の欠格条項は憲法に違反するとして元警備員の男性が起こした裁判で、最高裁は違憲と判断しました。

 軽度の知的障害がある原告の30代男性は岐阜県で警備員として働いていましたが、財産管理のために成年後見制度の「保佐人」を付けたところ、制度を利用する人は警備の仕事に就けないとする当時の警備業法で定める欠格条項にあたるとして、2017年に退職を余儀なくされました。

 男性は欠格条項が憲法に定める職業選択の自由や法もとの平等に違反するとして、国に賠償を求めて裁判を起こしました。

 1審の岐阜地裁と2審の名古屋高裁はともに欠格条項は違憲だとして国に賠償を命じる判決を言い渡していました。

 国側が上告し、最高裁の大法廷で審理されました。

 今月18日午後3時半から始まった裁判で最高裁は欠格条項は違憲だと判断した一方で、国への賠償は認めませんでした。

 最高裁が法令の規定を違憲と判断したのは戦後14例目です。

 警備業法の欠格条項を巡っては2019年の法改正で削除されています。

■「欠格条項」違憲はいつから?

 欠格条項によって一律に警備業務から排除されることによる不利益について、最高裁は判決の中で遅くとも原告の男性が退職した2017年3月までには「看過しがたいものになっていた」と指摘しています。

 一方で、警備業法の改正があった2002年までにおいては憲法に違反するものであったとはいえないとしています。

 その後、2014年の障害者権利条約の批准や批准に向けて行われた国内法の整備などにより、「労働者について障害を理由とする差別が禁止されるべきとする考え方が確立した」と述べています。

■賠償は一転認めず 反対意見も

 判決では1審、2審で認められていた国への賠償命令が取り消されました。

 理由について原告の男性が退職した2017年3月までに「欠格条項の憲法適合性について論じた学説が発表されたとはうかがわれず、裁判所でも判断がされたことがなかった」と指摘しています。

 そのうえで「欠格条項が違憲であることが明白であるにもかかわらず国会が正当な理由なく、長期にわたって立法措置を怠ったとはいえない」としています。

 一方で、15人の裁判官のうち5人が国への賠償を認めるべきとする反対意見を出しました。

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