男らは「終活を手伝う」と言って被害者に近付いていたといいます。今、増えている高齢者を狙う「終活詐欺」。どう防げばいいのか、専門家に聞きました。
■狙いは“一人暮らしの高齢者”か
“キクチ”と名乗る人物
「お久しぶりです。数年前に新入社員で来た時に、頑張って下さいと言ってくれたのがうれしくて」
認知症を患う当時80歳のAさんの家を訪ねたのは“キクチ”と名乗る人物です。
週に1度はAさんを訪ね、「保険の見直しをしましょう」「家賃入ってきたらうれしいですよね」などいって距離を縮め、神奈川県厚木市のマンションを契約させていました。
この事件を含め、マンションを売り付けたとして東京・新宿区の不動産会社の社長らが25日までに逮捕されています。
警視庁によりますと、「寿不動産」は高齢者39人に対して52の物件を約7億5000万円で販売したとみられていますが、仕入れ値は1億3000万円ほどだったということです。
狙われたのは9割が一人暮らしの高齢者。警視庁によりますと、数万件のリストをもとに電話を掛け、資産情報を聞き出せそうなら手土産を持って家へ行ったり、一緒にご飯を食べたりして信頼関係を結んでいたといいます。
80代のAさんも…。
ある日、親族の女性が訪ねると、「キクチさんと一緒に金庫を開けた」と話すなど、すっかり信用した様子だったといいます。
警視庁によりますと、石井容疑者らは資産整理や終活を手伝うなどと言って資産状況を聞き出していたといいます。
今、こうした不動産取引や不用品の買い取りを巡って高齢者を狙う“終活詐欺”が増えています。
1600万円のマンションを契約させられた80歳のAさん。親族の女性によりますと、Aさんのスマートフォンにはネットバンキングのアプリがインストールされた形跡や保険を解約した跡もあったそうです。
それでもAさんはキクチをいまだに悪い人と思っていない様子だといいます。
専門家
「(買値)300万円が2000万円、おかしな話。判断力が弱っている時につけ込まれて…」
26日、神奈川県逗子市では地元の専門家による終活セミナーが行われ、家じまいや墓じまいの方法だけでなく、今回の事件を受けた注意喚起も行われました。
かながわ終活サポートセンター 関口雄貴さん
「親御さん、ご親族様の財産状況を把握しておいて、通帳を預かっておくとか、財産管理などをするのは一つ確実な方法」
60代の人
「できるうちに、動けるうちに。段々、活字を見るのも面倒になってきているから。60歳になってから本当に思いました」
■「終活詐欺」手口は?どう防ぐ?
詐欺や悪徳商法に詳しいジャーナリストの多田文明さんは、悪い業者の見分け方について…。
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト 多田文明さん
「特にちゃんとした業者は『周りにも相談してみて下さい』と必ず言うはずなんですね。悪質な業者はその場で契約して、その場で何かお金払わせたり、そうしたことをしようとする傾向がありますので」
新聞のおくやみ欄を見て遺族に電話を掛け、「借金がある」などといって金をだまし取る「おくやみ詐欺」。今はこう進化。
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト 多田文明さん
「SNSに訃報を載せると、詐欺のアプローチがある可能性も」
終活セミナーに来ていた女性は、こんな悩みも。
60代の人
「(家が)ごちゃごちゃしていて、それを整理する業者をどう選べばいいかと思って来た」
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト 多田文明さん
「査定すると言って安値で買いたたいていく業者もいる」
不用品の買い取りでもトラブルが…。
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト 多田文明さん
「貴金属の査定中に盗むケースも。188(消費者ホットライン)に相談を」
「終活詐欺」手口は?どう防ぐ? 狙いは“一人暮らしの高齢者”か
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