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2025年1月20日 16:45

寒さで「ひざが痛い」なぜ?認知症と関連も 簡単対策&最新治療法を徹底解説

寒さで「ひざが痛い」なぜ?認知症と関連も 簡単対策&最新治療法を徹底解説
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寒くなると、ひざの痛みに悩む人が増えてきます。

最新の研究で、ひざの痛みが認知症と関係があることもわかってきました。

■冬の寒さとひざ痛 関係は?放置は危険!認知症リスク指摘も

60代の女性です。
「寒さのせいか、立ち上がる時と階段の上り下りがつらい。カクっとひざの力が抜けるような感覚になったりする」
50代の男性です。
冬になると、昔じん帯をけがした右ひざが痛む。」

寒さとひざの痛みの関係です。

気温が下がるとひざの温度が低くなり、血管が収縮します。
そうすると、酸素や栄養を運ぶ血流が悪化して、周囲の筋肉に痛みの原因となる老廃物がたまります。
その結果、筋肉が硬くなり、血管や神経が圧迫され痛みが強くなります。

さらに、ひざの痛みは、認知症のリスクを上げるという、カナダの大学などの指摘です。

日本に住む65歳以上の1万4627人を対象にした研究で、65歳〜79歳でひざ痛がある人は、ひざ痛のない人と比べて認知症の発症率が1.7倍。
さらに、65歳〜79歳でひざ痛があり、1日30分以上の歩行習慣がない人は、認知症の発症率が1.9倍ということです。

70代の女性です。
「友達に旅行に誘われるが、冬は歩くのがつらいから、断るようになった」
60代の女性です。
「3歳年上の姉が、5年前にひざを痛めた。毎週末テニスをする活発な人だったのに、途端に出無精になり、結果、あちこち体を悪くして寝たきりに近い状態に」

■簡単!冬のひざ痛対策『小分け歩き』&『ソフト屈伸』

ひざに痛みを感じる方の対策を、千葉大学整形外科客員教授の渡辺淳也先生に教えてもらいました。

まず、『外出の際』は、ひざを冷やさないように、サポーターなどで寒さ対策をします。

2つ目は『小分け歩き』です。

ひざを支える足の筋肉を強化します。
太ももを高めに上げて、やや大股に。
1回10分のウォーキングを1日3回行います。

3つ目は『ソフト屈伸』です。

ひざの曲げ伸ばしで、ひざ関節に刺激を与え、太ももの筋肉を鍛えます。
足は肩幅に広げ、背筋を伸ばし、ひざを軽く曲げてすぐ伸ばします
これを10回繰り返します。

痛みが出ない程度で行ってください。

■「変形性ひざ関節症」なりやすい人は?簡単チェック方法も

多くの人が悩んでいる、ひざの痛みです。

厚労省によると、ひざの痛みで悩んでいる患者は約1000万人。
潜在的な患者は3000万人と推定されています。

そして、ひざ痛で、千葉大学整形外科客員教授の渡辺先生が診察した人の9割以上が『変形性ひざ関節症』だということです。

この変形性ひざ関節症というのは、
『ひざ軟骨が、年齢とともに削れて、関節が変形し、痛みを引き起こす』症状です。

重症化するまでの流れです。

軽症では、軟骨の破片などが散らばり、滑膜に触れて炎症を起こし、炎症によって痛みが起こります。
具体的には、
立ち上がる時に痛む
●ひざがこわばる
動きはじめに痛む
といった症状が起きます。

中等症では、この炎症が悪化して痛みが大きくなります。
頻繁に痛む
しゃがむ、階段を下りる、正座の動作で痛む
といった症状が起きます。

重症になると、軟骨がすり減り、骨同士がぶつかります。
ここまで進行すると、
何もしなくても痛む
ひざを曲げ伸ばしできない
O脚になる
など深刻な症状が出てきます。

変形性ひざ関節症の60代の女性です。
「最初は右だけだったが、今は両ひざが痛む。痛みがつらくて、すぐに立ち上がれなくて困っている。ひざをかばうから腰も痛い」
70代の女性です。
階段や坂道の下りがつらい介護をしていて、重いものを持ったりしていたから、軟骨がすり減ったのかなと思う」

変形性ひざ関節症になりやすい人の特徴です。

1つ目は肥満。
ひざにかかる衝撃は、体重の約5倍です。
BMIが30以上の人は、特に注意が必要です。

2つ目は女性。
女性は男性と比べ、ひざ軟骨が薄く、筋肉が少ないので、ひざの関節にかかる負担が大きくなります。
さらに更年期を迎えると、女性ホルモンが低下し、骨・ひざ関節・軟骨が弱くなります。

3つ目は遺伝。
特に母方の親戚に変形性ひざ関節症の人がいると、リスクが大きくなります

簡単にできる『変形性ひざ関節症』のチェックです。

床に足を伸ばして座り、ひざの下に手が入るかをチェックしてください。
手が入る人は、変形性ひざ関節症が進行している可能性があります。

■再生医療で改善も 大谷選手も受けた「PRP療法」とは?

変形性ひざ関節症の治療法です。

軽症の場合は、内服薬、外用薬、関節内注射で痛みや炎症を抑えます。
ただ、効果を上げるために、生活指導や運動療法を組み合わせる必要があります。

千葉大学整形外科客員教授の渡辺先生によると、
「これらの治療法は、変形性ひざ関節症を根本から治す治療ではないので、症状に応じて繰り返し行う必要あり」ということです。

近年注目されている治療法が、再生医療です。
病気やけがで機能不全になった組織や臓器を再生させる医療です。

中等症の場合は、PRP(ピーアールピー)(多血小板血しょう)療法と呼ばれる再生医療が行われています。

患者の血液を採取して、組織の修復を促す血小板を多く含む部分(PRP)を抽出し、患部に注射します。
PRP療法は、中等症の再生医療では主流となっていて、費用は10万円〜20万円、保険は適用外です。

PRP療法は、こんな人たちもやっています。

ドジャースの大谷選手です。
エンゼルス時代の2017年と2018年に、右ひじじん帯を損傷し、PRP療法で治療しました。

そして、今シーズンから読売ジャイアンツの田中将大投手も、ヤンキース時代の2014年に右ひじじん帯を部分断裂し、PRP療法で治療しました。

重症の場合は、人工ひざ関節置換術です。

痛みの原因になっている関節の表面を切除して、人工関節に置き換えます。
人工関節の耐用年数は15年以上で、手術費用は保険が適用され、10万円程度です。
この手術は年間7万人が受けていて、患者の平均年齢は73歳です。

今後期待される再生医療です。

自家培養軟骨組織による再生治療です。
患者の軟骨を内視鏡で採取して、培養し、軟骨組織として移植します。
これによって、欠損部の再生を図ります。

渡辺先生によると、
「現在は、変形性ひざ関節症には、保険が適用されていないが、近い将来、適用になる可能性もある」ということです。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年1月17日放送分より)