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2025年3月20日 20:09

生活費が“受給額”超えで老後ピンチ! 年金増える?ポイントを解説

2025年3月20日 20:09

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 先日、国が発表した65歳以上のひと月の支出額16万2000円。一方、厚生年金加入者の受給額は月14万6000円。年金だけじゃ生活できないのです。では、どうすればいいのか。実は、年金を増やせるかもしれないのです。

■“受給額”超える支出…ピンチ!

母・年金受給者(70代)
「さっきも話していた、年金の話を」
娘(50代)
「貯金とかしていないと心配」
年金受給者(60代)
「(年金だけでは)全然無理ですね。でも仕事が好きなので、死ぬまで働く」

 先日公表された衝撃の事実。総務省の家計調査によると、65歳以上、無職の単身世帯の支出は月におよそ16万2000円。対して、厚生年金加入者の平均受給額はおよそ14万6000円。支出が年金を超えているのです。

妻76歳
「2人合わせて月22万円くらい。もう…大変だね、ぎりぎり。なんとか節約しながらやっている」
「一応、少し足しになるように働いている。週2〜3日、私は清掃の仕事をしている」
夫84歳
「自転車の整理とか。(2人合わせて)10万円くらい」
妻76歳
「その働いた分で楽しみな旅行にいく。普段の生活は年金でやっている」
年金受給者(80代)
「今もたくさん買いたいけど、セーブしている。たくあんのおいしい店があって。それを買うのにも、この前よりも値上がりしていて。でも買わなければいけないなと」

 その年金、実は増やすことができるかもしれません。専門家に聞きました。

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■年金増える?プロが解説

【ファイナンシャルプランナー】Money&You 高山一恵取締役
【ファイナンシャルプランナー】Money&You 高山一恵取締役
【ファイナンシャルプランナー】Money&You 高山一恵取締役
「年金は現役世代も、今、年金をもらっている人も増やせるポイントがある」

 お伝えしたいポイントはこの3つ。

ポイントはこの3つ
ポイントはこの3つ
【現役】受給時期の調整で…
【60〜65歳】追加納付で満額へ
【シニア】記録漏れチェック

 まずは、年金をもらい始める時期について。調整すれば、こんなに変わります。

年金をもらい始める時期を調整すれば…
年金をもらい始める時期を調整すれば…
高山取締役
「繰り下げ受給は66〜75歳までの自分の好きな時に受け取る。1カ月年金の受給を遅らせるごとに、0.7%増額される」
厚生年金の平均受給額に近い「月額15万円」でシミュレーション
厚生年金の平均受給額に近い「月額15万円」でシミュレーション

 厚生年金の平均受給額に近い「月額15万円」でシミュレーションしました。

 5年間でもらえる金額は900万円。80歳時点では2700万円に達します。

 仮に受給時期を70歳に遅らせた場合、月額は42%増の21万3000円です。75歳、そして80歳の時点では受給額が下回っていますが、82歳ごろに上回り、85歳時点ではおよそ250万円多くなりました。日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳です。

50代 不動産関係
「(年金受給は)70歳過ぎで十分かなと思う。できるだけ長く会社の給料でまかなえる生活をしたい」
50代
「(年金受給は)65歳くらいから。先に何があるか分からない」
未納期間があると、基礎年金が減ってしまうが…
未納期間があると、基礎年金が減ってしまうが…

 続いては、追加納付で年金満額へ。国民年金の加入期間は20歳〜60歳までの40年間。しかし学生時代や休職した時など、未納期間があると、基礎年金が減ってしまいます。

 心当たりがある人、まだ間に合うかもしれません。実は60歳〜65歳の間に未納分の保険料を支払うことで、最大5年分まで受け取り額を増やすことができ、加入期間が40年に達したら満額受給となります。

 受け取り額は納付1年分につき年間2万円アップ。ではどうやって、未納期間が分かるのでしょうか。

未納期間の確認方法は?
未納期間の確認方法は?
高山取締役
「毎年誕生日の月に、日本年金機構から、ねんきん定期便が送られてくる。そこで確認できたり、ねんきんネットというインターネットのサービスがある。そこで、自身の年金加入歴を全部見ることができる」

 さらに、現役世代も年金世代もチェックしておきたい、重要なポイントがこちら。

 転職が多かったり、結婚などで名字が変わったり、人生の転機で生まれる年金の落とし穴。対策すれば年金が増えるかもしれません。

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■“年金の落とし穴”対策は?

見落としがちなのが“記録漏れ”
見落としがちなのが“記録漏れ”

 知っておきたい年金のあれこれ。見落としがちなのが“記録漏れ”です。

高山取締役
「現状でも年金の記録漏れを起こしているケースは非常に多い。年金記録をきちんと一度確認することが重要」
年金の記録漏れが生じ、満額支払われないことも起こりえる
年金の記録漏れが生じ、満額支払われないことも起こりえる

 チェックしてほしいのは、例えばこんなケース。転職が多かったり、結婚や離婚で名字が変わったり。はたまた名前の漢字の読み方が複数あったり。手違いで、年金の記録漏れが生じ、満額支払われないことも起こり得るといいます。

 年金記録は「ねんきんネット」などで確認することができます。もし記録漏れがあった場合は、「年金事務所」や「街角の年金相談センター」で訂正することが可能です。

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