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もし富士山が噴火したら。国の専門家会合が避難計画をまとめました。
■富士山が噴火したらどうする?
専門家
「富士山はいつ噴火してもおかしくない」
「富士山はいつ噴火してもおかしくない」
専門家はは21日、富士山が噴火した時にどう対応すれば良いのか発表しました。
首都圏における広域降灰対策検討会
藤井敏嗣座長
「約300年前の宝永噴火のような、大規模で爆発的な噴火をした場合は、首都圏を含む広範囲に火山灰が降り積もり甚大な影響をもたらす恐れがあることから、その対策について議論してきました」
藤井敏嗣座長
「約300年前の宝永噴火のような、大規模で爆発的な噴火をした場合は、首都圏を含む広範囲に火山灰が降り積もり甚大な影響をもたらす恐れがあることから、その対策について議論してきました」
富士山が最後に噴火したのは318年前。江戸時代の「宝永噴火」です。その時の噴火を再現したCGです。噴出された火山灰は7億立方メートル。
政府は、宝永噴火のような大規模噴火が起きた場合、首都圏におよそ4.9億立方メートルの火山灰が堆積すると試算しています。
上空が黒い火山灰に覆われ、市街地は昼間でも夜のような暗闇に変わります。
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■富士山噴火、その時どうすれば?
藤井座長
「広域に降灰が発生した場合の対応として、住民は自宅等で生活を継続していただくことを基本とする。そのために日頃から十分な備蓄が重要であること。ただし火山灰が30センチ以上降り積もるような場合には、耐荷重の低い木造家屋は重みによって倒壊する恐れもあることから、避難をしていただく必要があると思います」
「広域に降灰が発生した場合の対応として、住民は自宅等で生活を継続していただくことを基本とする。そのために日頃から十分な備蓄が重要であること。ただし火山灰が30センチ以上降り積もるような場合には、耐荷重の低い木造家屋は重みによって倒壊する恐れもあることから、避難をしていただく必要があると思います」
降灰量が30センチ以上の「ステージ4」は、雨で重くなった火山灰で木造家屋が倒壊する恐れがあるため原則、避難を呼び掛けています。
降灰量が30センチ未満の「ステージ3〜1」は、自宅などで生活を継続する「在宅避難」を基本としています。
藤井座長
「爆発的な噴火が起これば、首都圏に火山灰が降ることは確かだろう」
「爆発的な噴火が起これば、首都圏に火山灰が降ることは確かだろう」
富士山噴火による経済的損失は、およそ2兆5000億円。ライフラインへの影響は甚大で、長期化する懸念があります。
降り積もった火山灰がわずかでも、鉄道は運行が停止。道路は雨が降った場合、3センチ以上の灰で車が通行不能に。物流は遮断され、生活物資が入手困難になります。
さらに、送電線は火山灰の重みで切れるなどして停電。火山灰が首都圏の広範囲にわたり、車や鉄道の交通障害や停電が発生する恐れがあるとしています。
2000年に、東京・三宅島で噴火が起きた時の映像です。辺りは暗闇に包まれ、火山灰が道路に降り積もっています。実際、火山灰の上を車で走ると、どうなるのでしょうか。
火山灰10センチが、雨などで湿った状態では…。
吉田一平
「時速30キロくらい。滑る滑る」
「時速30キロくらい。滑る滑る」
坂道では、車が前に進みません。
吉田一平
「時速10キロくらい。全然進まない。完全にスタック状態」
「時速10キロくらい。全然進まない。完全にスタック状態」
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