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2025年4月8日 19:21

エサ豊富も危険!? 今年のクマ要注意

2025年4月8日 19:21

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 道路を歩く巨大なヒグマです。春になり急増するクマの目撃情報。専門家は例年よりもクマが増えていると指摘しています。

■ハンター襲われる被害も

 北海道の美幌町で1日に撮影された映像です。雪の上を歩いているのはヒグマです。冬眠から目覚めたのでしょうか。近くの道路を走っていた夫婦がクマを目撃。助手席から撮影しました。

距離をとる様子も
距離をとる様子も

 クマは並走する車を気にする様子もなく、歩き続けます。すると、人の気配を感じたのでしょうか。突然、走り出して距離をとります。

 杭のようなものに上り去っていきました。

各地でクマの目撃相次ぐ
各地でクマの目撃相次ぐ

 今、各地でクマの目撃が相次いでいます。岐阜県ではキャンプに向かう男性がツキノワグマに遭遇しました。

クマの目撃者
「びっくりした。もしかしたら出るかもしれないとクマ鈴を付けて歩いていたが、本当に出たのでびっくりした。冬眠明けの時期で餌(えさ)を探しているのかなと。その後、川のほうへ下りていったのか、こちらからは目視ができなくなった」
足跡
足跡

 クマを目撃した場所から数100メートル離れた林道には、クマのものとみられる足跡がくっきりと残っていました。

クマの目撃者
「足跡の大きさは10〜15センチ。林道にも数十メートル足跡が続いていたので、タイミングによっては林道を歩いているところで出くわした可能性があると思ってぞっとした」

 実際、クマに人が襲われる被害が今月すでに起きています。

ハンターがヒグマに襲われる
ハンターがヒグマに襲われる

 北海道美唄市で、ハンターの70代男性がヒグマに襲われて顔などに大けがをしました。

クマに襲われた被害者を見た人
「ひどくえぐれていた目の下。クマはおっかない」

■クマ急増か 連日観光地に

 北海道の美瑛町で撮影された写真です。赤い印の横に、雪がへこんでいる場所があります。

 町から依頼を受けた猟友会が確認したところ、ヒグマの足跡と断定されました。

観光地でもクマ目撃される
観光地でもクマ目撃される

 人気の観光地「青い池」の近くでは、今月に入り連日クマが目撃されています。

 エメラルド色に輝く青い池は、一年を通して多くの観光客が訪れています。

別個体か?
別個体か?

 池の近くでヒグマが目撃されたのは、5日と7日。町役場ではヒグマの足跡の大きさから、別の個体とみています。

地元の人
「この時期は冬眠から目覚めて農家が『畑に出た』と最近はすぐ近くにまで来る。昔はそんなことなかった。おっかない」
人の生活圏への侵入
人の生活圏への侵入

 巨大なヒグマが道路を歩く姿を捉えた映像です。本来、山に生息するクマが人の生活圏に侵入してくる懸念が、今年は高まっています。

 専門家は、今年ならではの懸念があると警鐘を鳴らします。

酪農学園大学 佐藤喜和教授
「2024年は豊作だったから、2025年の冬にはその前よりも多くの子グマが生まれたと予想される」

 母グマは冬眠する巣穴で子グマを通常2頭出産します。

 親子で巣穴から出てきた後、人に近付いてくる恐れもあると指摘します。

酪農学園大学 佐藤喜和教授
酪農学園大学 佐藤喜和教授
佐藤教授
「親子グマは5月以降クマ類は繁殖期に入るが、その時にオスグマを避ける傾向がある。元々人の近くで暮らしていた親子に関しては、人目につくところに出てくる可能性も高い」
子連れの母グマを襲う習性
子連れの母グマを襲う習性

 繁殖期のオスグマは、母グマと交尾する目的で子グマを襲う習性があるといいます。

佐藤教授「人間を盾にして」
佐藤教授「人間を盾にして」
佐藤教授
「大きなオスグマが人の近くを避ける傾向があるので、逆に子連れの親子グマは人間を盾にして人間の近くにいるほうが安全に行動する。出没が増える可能性もあると思って備えたほうが良い」
  • 北海道の美幌町でヒグマ撮影される
  • 距離をとる様子も
  • 各地でクマの目撃相次ぐ
  • 足跡
  • ハンターがヒグマに襲われる
  • 観光地でもクマ目撃される
  • 別個体か?
  • 人の生活圏への侵入
  • 酪農学園大学 佐藤喜和教授
  • 子連れの母グマを襲う習性
  • 佐藤教授「人間を盾にして」