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秋田県で2日朝、風力発電の風車から長さ数十メートルある羽根が落下する事故が起きました。破片の近くに男性が倒れていて、その後、死亡が確認されました。
事故が起きたのは、秋田市内の海浜公園にある風力発電の風車。回っている途中で突然、羽根が折れ曲がり、破片が地上に向かって落下していきました。
午前10時過ぎに、通りかかった人が風力発電の羽根が落ちていると通報。到着した消防が、風車の支柱から数十メートル先に羽根の破片が落ちていて、近くに男性が倒れているのを発見しました。
市内に住む宍戸敬さん(81)。頭にけがをしていて、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
近隣住民
「衝撃ですね。だって、あそこ通っているもん。いつ落ちるか分からない。そういう感じがするよね」
「衝撃ですね。だって、あそこ通っているもん。いつ落ちるか分からない。そういう感じがするよね」
秋田県の風力発電量は全国3位。折れた風車は世界50カ国以上で運用されている、ドイツのエネルコン社製のものです。
この場所では2009年11月に運転を開始しました。1年後の2010年12月、落雷により羽根が破損したものの、その後も毎月の定期点検は行われていました。
考えられる事故原因は何なのでしょうか。風車は風速25メートルを超えると停止する仕組みだったといいます。秋田市では2日朝から強風注意報が出されていて、最大瞬間風速は23メートルを記録していました。ただ、風車を停止させるほどではなく、羽根が折れるほどの強さでもなかったとみられます。
さらに、この風車の寿命は20年。まだ14年しか経っていないので、老朽化も考えにくいのが現状です。
詳しい原因の調査はこれからですが、専門家は…。
日本風力エネルギー学会 永尾徹会長
「雷が落ちたのか、昔、雷が落ちて、その部分が弱って落ちたということは考えられます。普通ならば、雷が落ちた場所を探して、ずっと見るんですけど、細かいと見逃す可能性はある。通常の整備の時に見逃したのか、それとも徐々に広がってきたのが突然、破壊まで至ったのかが考えられます」
「雷が落ちたのか、昔、雷が落ちて、その部分が弱って落ちたということは考えられます。普通ならば、雷が落ちた場所を探して、ずっと見るんですけど、細かいと見逃す可能性はある。通常の整備の時に見逃したのか、それとも徐々に広がってきたのが突然、破壊まで至ったのかが考えられます」