■九州南部が全国トップで梅雨入りは史上初
気象庁はさきほど16日午前11時に九州南部が梅雨入りしたとみられると発表しました。平年より2週間も早く、九州南部が全国の中で一番初めに梅雨入りするのは1951年の統計開始以来初めてのことです。
■梅雨入り早々警報級の大雨
このあと西から雨雲がさらに広がり、あす17日には関東や東北でも本降りとなる見込みです。九州では週明けにかけて雨が降りやすい日が続き、特に19日ごろまでは断続的に非常に激しい雨が降る見込みです。梅雨入り早々、降る時間も長く、降る強さも激しくなるため、総雨量が200mmを超えて大雨となる恐れがあります。土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水などに警戒が必要です。
■なぜ異例の梅雨入り? 今年の傾向は
例年だとこの時期は梅雨前線は沖縄付近に停滞し、本州付近では大陸からの乾いた空気が流れ込んで晴れる周期になることが多いですが、今年は南からの高気圧が強く、前線が沖縄より北の九州付近にかかりやすくなっています。このため、沖縄や奄美よりも先に九州南部が梅雨入りとなりました。
ウェザーニューズによると、今年の6月は日本の南で太平洋高気圧が強まり、7月は北への張り出しを平年より強めるため、その縁を沿って流れる暖かく湿った空気で梅雨前線の活動が活発になる予想です。
西日本や東日本の太平洋側では6月下旬、北陸や東北では7月前半に大雨になりやすい傾向といえます。
■西〜東日本 ぐずついた天気に

この先、いったん梅雨前線が南下するタイミングで来週半ばにも沖縄、奄美で梅雨入りとなる可能性がありますが、前線自体は例年より本州に近いところに居座りそうです。そのため、来週にかけて西〜東日本でも、くもりや雨のぐずついた天気となります。梅雨前線は暖かく湿った空気を運んでくるため、これまで以上に湿度が高く、不快な蒸し暑さの日が多くなりそうです。
まだ5月ですが、今年の天気は季節前倒しで進みそうです。夏のような蒸し暑さと大雨にこの5月から備えておきましょう。