ニュース番組『ABEMAヒルズ』の徳永有美キャスターが、座ったままで遠隔地のロボットと全身を接続する新技術を体験した。
【映像】玉城絵美氏の頭を“なでなで”(連動するロボットの様子)
マッサージチェアのような椅子(カプセルインターフェース)には50以上のセンサーが搭載され、座った人の動きをロボットに伝えるシステムになっている。
さらに、データ化された小さな体の動きをコンピューターが最適化しロボットに反映。座ったままで離れた場所にいる“自分の分身”が動くという、アニメのような世界を実現する技術である。
この新技術について、研究者で琉球大学工学部・玉城絵美教授に話を聞いた。
「今は、このようなボディーシェアリングシステムでやっと講演会ができたり、少しだけ農業ができたり、例えばマンションの入口から玄関前まで物を運べるようになった」(琉球大学工学部・玉城絵美教授、以下同)
世界的に見てもまだまだ発展途上の技術で、今後日本が市場を勝ち取るチャンスがあると話す玉城氏。より動きを正確にするためのデータ収集が成長の大きな鍵を握っていると話す。
日本が市場を勝ち取るチャンス!?

ヒューマノイドロボット自体は何十年も前から作られており発展しているが、人間の力や筋肉の情報をロボットに伝えるためのセンサーがなかった。
しかし玉城氏の研究室は、世界的に見ても最初に着手していたという。
「難しい理由として生体や神経など、工学だけではない認知心理なども含めた研究開発を同時並行で進めていかなければならないが、日本は『Society 5.0』というサイバーもフィジカルも融合させるための研究開発をしているため、日本が今、強い分野になっている」
「アメリカや中国では、筋肉よりも中枢神経の脳から取れないかを試しているが、繊細なデータや力加減までは難しい。『末梢神経、筋肉からでないと難しい』ともう一度トライし、苦戦しているようだ」
最後に玉城氏は、日本の新技術の将来について以下のように語った。
「日本は我々の会社以外にも、各研究機関がどうつなげるのか、どうデータを取るのか、どうユーザーに返すのかの研究をたくさんやっており、各国と戦わずに各国がロボット・アバターとつながることを支援する、とても有利な立場にいる。したがって、マーケット(市場)を取っていくのにも今、伸びしろのある分野だ」
(『ABEMAヒルズ』より)