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2025年8月19日 01:06

『熱中症対策』再び必要?お盆明けの猛暑で“暑熱順化リセット”に注意

2025年8月19日 01:06

『熱中症対策』再び必要?お盆明けの猛暑で“暑熱順化リセット”に注意
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お盆があけても猛暑日の地点が続出するなど、全国的に厳しい暑さが続いています。その暑さに体を慣れさせるのが『暑熱順化』です。長い休みなどで暑さから離れることで、この積み上げてきた暑熱順化がリセットされてしまう、いわゆる“暑熱順化リセット”に注意が必要です。埼玉県内の病院では、熱中症の疑いで搬送される人も相次ぎました。

東京都心 今年一番の暑さ

最大9連休となったお盆休み明け。猛暑日となったのは全国で155地点。中でも東京都心は今年一番に並ぶ37.0度を記録しました。

会社員(30代)
「(お盆休みは)飲みに行ってたか、ほぼ家にいた。涼しい所にいた。めっちゃムシムシしていて嫌ですね。ほぼ家にいたので耐えられない」
熊谷

同じく“体温超え”の37.7度となった埼玉県・熊谷市では熱中症患者が続出しました。18日午後1時前に運ばれてきた60代の男性は仕事の最中、足がけいれんし、突然動けなくなったといいます。

患者(60代)
患者(60代)
(Q.今一番つらいのは?)
「歩くと自分の思った通りにならない。あと手の指がこむら返りみたいに」
救急搬送者数(熱中症の疑い)

埼玉県では午後4時時点で49人が熱中症の疑いで救急搬送されました。

埼玉慈恵病院 藤永剛副院長
埼玉慈恵病院 藤永剛副院長
(Q.どういった状況下で熱中症疑いの症状になったか)
「お盆が明けて今日から仕事。しかもこの暑さですから。暑熱順化して獲得した暑さに対する慣れ・耐性がだんだん失われてきてしまう」
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体の“熱中症対策”再び必要?

暑熱順化

暑熱順化とは、運動で汗をかくなどして暑さに体を慣れさせる熱中症対策の1つ。ただ、暑い環境からほんの数日離れただけで、これまで築き上げた“暑さ仕様”の体がリセットされてしまうといいます。

埼玉慈恵病院 藤永剛副院長
埼玉慈恵病院 藤永剛副院長
「順化がなくなることを“脱順化”。より一層の注意が必要だと思います」

皇居には“脱順化”を食い止めようとする人も。

ランナー
ランナー
(Q.暑い中走るのはなぜか)
「夏だからですかね。会社の中の冷房が利きすぎていて、逆に体調が悪くなってしまうので、運動しておかないと体の調子が悪くなってしまう」

休み明けの職場環境に対応する“体作り”が大切だといいます。

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1週間ぶり“現場”は熱中症警戒

千葉県松戸市では、1週間ぶりの現場に入った作業員がいました。

作業員
作業員
(Q.お盆休みの期間はどう過ごした)
「普段仕事で暑い所にいるので、家で涼しい所にいることが多かった。いつも以上に熱中症対策は自分でも気を使っています」
休憩所

炎天下にさらされる過酷な現場には今年からこんなものも。その名も『ひんやりボックス』。仮設トイレではなく、休憩所です。

作業員
作業員
(Q.この正面奥の物は大きなエアコンですか?)
「そうですね。ここから冷気が出ています。ドアを閉めると全身すぐに冷えるので楽になります」
今週

お盆明けの今週1週間、近畿から関東にかけては危険な暑さが続く予想です。

積水ハウス施工安全管理グループ 真鍋勝重リーダー
積水ハウス施工安全管理グループ 真鍋勝重リーダー
「お盆休みで1週間休んでしまったと。休んで『今日から仕事を始めるぞ』という時に、休み前と同じような感覚で作業してしまうと、体が戻ってしまっているところもあるので『できるだけ休みをしっかり取って下さい』『早く上がって下さい』と合わせてお伝えして守っていただく」
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