屋内で日本最大級の規模を誇る「有明骨董(こっとう)ワールド」。発見したのは、35万円の「木彫りのクマ」。昭和レトロブームで近年、人気になっていました。高値を付けるクマの特徴とは?
さらに、店主もよく分からない“ナゾの骨董”も…。100年前のアメリカ製「プレス機」。洗濯関係のモノだと店主は言いますが…。調査すると、イタリアの博物館にたどり着きます。館長も驚く“ナゾの骨董”の正体とは?
35万円の「木彫りのクマ」も
屋内で日本最大級の規模を誇る「有明骨董ワールド」。江戸時代の刀剣類から、中世の西洋アンティークまで。全国からおよそ230の業者が集まる、まさに“骨董の祭典”です。
近年は昭和レトログッズが大人気。なかには、こんなマニアもいます。
「(Q.何をきょう求めてきた?)1960年代ぐらいの看板です。当時は字体とかデザインが、すごいユニークでいいんですよね。あと色を派手に使っていたりとか」
中学3年生の森川蓮生さん(14)。実は“ホーロー看板”博士ちゃんとして番組にも出演するほどのマニアでした。
「最初、レトロ自販機っていう古い自販機が好きで。『うどん』とか『そば』を調べているうちに、こういう看板を見つけて。そこからはまっていって」
森川さんのコレクションルームには、なんと150枚以上の看板が所狭しと飾られていました。
「(自分が)幼少のころから、ずっと見てきているものを、一緒に孫と楽しめるっていうのがすごくありがたい」
「見てください、この愛ある抱きしめ方。『青星ソース』の看板。きょうの戦利品ですもんね」
そして、ここ数年人気急上昇の昭和レトログッズが、会場のあちらこちらで出品される木彫りのクマ。
「特徴が一つ一つあるので、フィギュアとして並べた時、違いが出て(楽しい)」
一般的には2000円から5000円くらいですが、なかには高額なものも…。
「5万円」
「え?」
「35万円」
「35万円?とんでもない声を上げてしまった」
人気が価格をつり上げ、この小さなクマがなんと35万円。もしかしたら、皆さんのうちにもあるかも…。
高値の付きやすいクマには、いくつか特徴があると言われています。目がガラス玉。裏に作家の刻印。そして意外ですが、サケをくわえていないモノ。くわえたものは、お土産として販売された量産品が多いと言われています。
そしてフシギ調査隊が発見したのは、来場者も首を傾げる“謎の骨董”でした。
追跡 何に使われていた?“謎の骨董”
鉄でできた青い箱。ふたを開けると中には何やら機械が…。何の道具か分かりますか?
「分かりました。これが正解でしょう。電話です」
違います。組み立てて行くと…そろそろ分かりました?
「蓄音機」
「はい、当たりです」
およそ100年前のゼンマイ式の蓄音機。電気を使わないため、野外でも使えたそうです。
「これは面白い」
さらに…。
「ちょっと気になったものがあって。ここにあるこのエイヒレ?」
違います…。これは江戸時代に使われたモノで、木製の何かの破片です。
「花びらみたいな感じですけど木ですよね、これ?」
たくさんの花びら…皆さんも、一度は見たことがあるはずです。
「あ!分かったかも!蓮華(れんげ)?仏様の蓮華?」
「大当たり」
「台座のところの」
「大正解」
「すごい。分からない。今言われても分からない」
そう、こちらは仏様が乗る台座の蓮華の花びら。お守りとして購入していく人もいるようです。
そして、海外の骨董にも不思議なものが。取っ手を回すと2つのローラーがグルグルと回る道具。およそ30年前、アメリカで購入したといいます。
「わけの分からないものがいっぱい売っているところがあって、(衣類を)平らにのばすための圧力をかけるローラーになります」
1920年に作られた衣類などのプレス機だと言われ仕入れたものの、本当かどうか気になっていました。
フシギ調査隊は真相を探るべく緊急追跡!すると、博物館レベルの驚きの正体が判明したのです。
何に使う?“謎の骨董”驚きの正体
最初に向かったのは、杉並区立郷土博物館。何やら似たようなものがあるというのですが…。
「ありました。これは近いんじゃないですか」
昭和30年代の洗濯機。洗濯した衣類をこのローラーで絞って脱水していました。
「ローラー部分が確かに似ていますね。こっちは木ですか?木みたいな。下が金属ですね」
「素材が上下で違う」
金属のローラーはさびるため、この「謎の骨董」は脱水機でないと言います。
「何かプレスっていうか、のばすような機械かもしれない」
やはり骨董店の店主が言っていた衣類のプレス機なのか?クリーニング店で使われるプレス機などを製造する会社に聞くと…。
「やっぱりプレスする、仕上げるには熱と圧力が必要なので。多分仕上げられないと思います」
電源のない“謎の骨董”は熱を出せないため、衣類用のプレス機ではないと言います。
「生地をのばすような食品関連とかで、アメリカなのでピザかパスタか」
「そっちかー」
“謎の骨董”正体が判明
そこで、神楽坂でイタリアンレストランを営むイタリア人シェフに見てもらうと…。
「すごいね。なんか古そうなものですね。面白いのが、上が木のローラー、下が鉄のローラーですよね」
店で使う最新のパスタマシンは、ローラーが2つともステンレス製です。
「やってみるしかないですよね」
「やってみる?」
「うん、やってみたほうが良くない?」
果たして“謎の骨董”はパスタマシンなのか?そして、木のローラーの意味とは?
「通るかな?通った、通った、通った!できる、できる、できる」
「できる、できる」
「上の(木の)ローラーで、パスタがザラザラになる。それでソースとよく絡まる」
木のローラーは、生地の表面に細かい凹凸をつけるためと推測。しかしパスタは作れたものの、初めて見る道具にパスタマシンである確証は持てないといいます。
「もしかしたらパルマのパスタ博物館にあるんじゃないですか」
イタリア北部のパルマにあるパスタ博物館。19世紀ごろのパスタに関する道具などが展示されています。館長のゴニッツィさんに写真を見てもらうと…。
「これはパスタを作るための家庭用マシンです。日本で見つかるなんて、北極で見つかるくらい驚きです」
イタリア人シェフの見立て通り、謎の骨董の正体は家庭用のパスタマシンでした。なんと、全く同じものが博物館にもあるといいます。
「木製のローラーは取り換え可能で、のばした生地から3種類のパスタを作れます」
それまで店でしか食べられなかったパスタが、家庭で手軽に作れるようになったといいます。
この家庭用パスタマシンを最初に作ったのは、イタリアからアメリカに渡ったアンジェロ・ビタントニオ。その息子が作った2号機が、今回、骨董市で売られていたもの。実はこのマシンの登場で、パスタの歴史が変わったと言います。
「今、世界中でパスタが食べられているのは、その小さなパスタマシンがあったからと言っても過言ではありません」
この結果を骨董店主に伝えると…。
「パスタマシン??勉強になりました。(売らずに)大切に飾っておきます」






























