社会

モーニングショー

2025年8月25日 16:05

高円寺「阿波踊り」炎天下の場所取り…容赦ない日差し 汗だく踊り手 熱中症搬送続出

2025年8月25日 16:05

高円寺「阿波踊り」炎天下の場所取り…容赦ない日差し 汗だく踊り手 熱中症搬送続出
広告
3

 今週末も、各地で厳しい暑さとなった。24日、東京は今年最も暑い37.3℃を観測し、7日連続猛暑日に。高円寺で行われた阿波踊りには多くの人が訪れたが、熱中症で救急搬送される人が相次いだ。

炎天下の場所取り 容赦ない日差し

 猛暑日の炎天下、会場には早くも観客が集まった。お目当ては東京の夏の風物詩、東京高円寺の阿波踊りだ。

開始を待つ観客
「(Q.今何を読んでいたんですか?)漫画を読んでいました」

 スタートまで2時間以上あるなか、漫画を読んで過ごすという男性。しかし…。

開始を待つ観客
「暑いですね。ちょうどここだけ、ビルの影がなくて」

 容赦なく照り付ける直射日光を日傘で何とか遮りながら待つことに。開始1時間前には歩道が人で埋め尽くされ…皆さん歩道と車道ギリギリのところで、交通規制が始まるのを待っていた。

観覧用のござが広げられていく
観覧用のござが広げられていく

 そして午後4時すぎ、道路に運営側が用意した観覧用のござが広げられていく。歩道で待っていた人たちが、次々にござの上に着席。漫画を読みながら待っていた男性も、ござの一番前を確保した。

漫画を読んで待っていた観客
「最前線を取れて達成感がありますね」
ござが出てきても陰にはならず
ござが出てきても陰にはならず

 しかし、ギリギリ直射日光。ござが出てきても陰にはならず…開始まで、あと1時間ある。

汗だく踊り手 沿道にも熱気

華純連
華純連

 今年で結成20周年の華純連に所属する御子貝さん。「連」とは阿波踊りのグループのことを指す。

華純連の踊り手 御子貝さん
「去年とかまでは35℃とかまでいってなかったですけど、きょうは例年よりも暑いので気温が」

 阿波踊り歴の長いベテランでもこの暑さは過酷で、塩分タブレットなどで対策するという。

東京高円寺阿波踊り
東京高円寺阿波踊り

 午後5時になり、東京高円寺阿波踊りは、いよいよスタート。連の踊りが始まった。

 踊り手の掛け声と観客の歓声が入り混じり、一気に熱気が増す高円寺の街。沿道にはあふれんばかりの人が。さらに、なかには建物から見る人の姿もみられた。

華純連が登場
華純連が登場

 次々と連が通りを進むなか、華純連が登場すると観客は大盛り上がり。額に汗をにじませ懸命に踊る御子貝さん。その姿を沿道から見守る妻は、次のように話す。

御子貝さんの妻
「楽しそうでしたね。踊るあほうですね」
衣装が汗で濡れ、透けてしまう人も
衣装が汗で濡れ、透けてしまう人も

 踊り手たちがいったん休憩に入ると…。衣装が汗で濡れ、透けてしまう人もいた。

遊夏連の踊り手
「本当に去年より全然暑くて。1本踊って、もう汗びっしょりです」
「(Q.暑さ対策は何かされている?)基本的には水分をきちっと取って、踊り踊りで給水所があるので、そこで水分を取って」
広告

熱中症疑い 観客動けず 踊り手も…

蒸し暑い一日に
蒸し暑い一日に

 猛暑日となったこの日。東京は平均湿度も73%と、蒸し暑い一日になった。

 午後6時を回って、消防隊員も慌ただしくなってきた。

立ち上がれなくなった女性
立ち上がれなくなった女性

 会場近くの道路では、道路にうずくまり立ち上がれなくなった女性がいた。警備員が氷で体を冷やし、水分補給を試みるが、なかなか回復できない。そこへ、救急隊員が駆け付けた。座っていたところから立ち上がって、近くにある涼しいお店で休ませてもらうようだ。

給水所
給水所

 熱いアスファルトの上を全力で踊る踊り手たち。熱中症対策で、各会場ごとに運営が用意した給水所で水分補給を行うものの、連の人だろうか、1人が救護所に運び込まれた。首のあたりを冷やしているのだろうか、消防によって運ばれていく。

午後7時になっても…
午後7時になっても…

 23日の東京は、午後7時になっても気温は29.8℃、さらに湿度は78%だった。

客席近くで倒れ込んだ踊り手の女性
客席近くで倒れ込んだ踊り手の女性

 踊りの最中に突然、客席近くで倒れ込んだ踊り手の女性。足がつってしまったのか、苦しい表情で立ち上がることができない。その後、仲間が駆け付け立ち上がると、支えられながら会場の外へ。

倒れた“踊り手”の女性
「痛い、痛い、痛い、痛い…」
徳島県から参加 同じグループのメンバー
「足つりました、熱中症で。両足つったから」

 阿波踊りの本場・徳島から参加したが、この暑さで両足がつってしまったのだという。

踊り手の搬送が相次ぐ
踊り手の搬送が相次ぐ

 救急車がサイレンを鳴らしながら入ってきた。暑さで体調をくずしたのだろうか。どうやらこのまま搬送されるようだ。

 その後も、熱中症と思われる踊り手の搬送が相次いだ。

広告

歴戦の踊り手 暑さと格闘

 終了まで1時間を切り、踊りが佳境を迎えると…。

華純連の踊り手たち
華純連の踊り手たち
華純連の踊り手たち
「暑いです!GoProが壊れた。熱膨張しちゃったみたい。カメラを取り付けているんですけど、暑さで」
高張り提灯に取り付けていたカメラ
高張り提灯に取り付けていたカメラ

 高張り提灯に取り付けていたカメラが暑さで壊れてしまう。

「呼吸ができなくなる気温みたい」
「呼吸ができなくなる気温みたい」
御子貝さん
「暑さは明らかに、去年より暑いです。体力の奪われ方が半端じゃないです。湿度もあるけど、気温があるんですよ。呼吸ができなくなる気温みたいな」

 歴戦の踊り手も今年の暑さに苦しむなか、いよいよフィナーレが近づく。踊り続けて3時間。会場の熱気は最高潮に。そして午後8時になり、高円寺阿波踊りは終了した。

午後8時に終了
午後8時に終了

 2日間で102万人の観客を魅了した阿波踊り。

華純連の踊り手
「大満足です。疲れたけど、すごく楽しかったですね」

 汗だくで踊り続けた御子貝さんは、次のように話す。

御子貝さん
「暑かったですね。去年も多かったですけど、みんな熱を求めて密集しているような、そんな感じでした。楽しいです、やっぱり」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年8月25日放送分より)

テレ朝天気
広告