社会

報道ステーション

2025年8月27日 02:48

夏休み明け“不安抱える子ども”も…仮想空間で支援 “SOS”どう気づく?

夏休み明け“不安抱える子ども”も…仮想空間で支援 “SOS”どう気づく?
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夏休みが終わるこの時期は、小学生・中学生・高校生の子どもたちの心が不安定になる時期でもあります。

三原じゅん子こども政策担当大臣
「子どもや若者の自殺は、夏休みなど長期休暇明け前後に増加する傾向。普段以上に子どもの心の不調へのアンテナを高めていくことが重要」
529人

去年1年間で、529人の子どもが、自ら命を絶ち、過去最多となりました。

身近な人に相談できないときは、匿名で話を聞いてもらえる“居場所”があります。

全国に約2000人いる相談員と連携して、子どもの声を受け止めているチャイルドライン。

チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
「この5年ぐらいチャットの需要が増えている」
9月4日まで毎日対応

応答時間を延長し、多くの学校が新学期を迎える9月4日まで、毎日、運営しています。通信料は無料。秘密は守られ、話しづらければ、勝手に切っても大丈夫です。

チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
「(Q.相談員が意識しているのは)我々、大人の価値観でラベルを貼らない」

子どもたちのSOSです。

中学生
中学生
「ノートを投げられてボロボロにされる。学校自体は好きなのにクラスメイトがどうしても嫌い」
小学生
「嘘をつくってそんなに悪いこと?自分の身を守りたいだけなのに、どうしたらいいかわかんないだけなのに」
高校生
「好きな人ができた。でも、その子も僕も女の子。気持ちを伝えたら、気持ち悪いと言われた」
小学生
「もっと居場所をください、どうか学校に居場所をください、つらいです」

26年の活動の中でも、いまの子どもたちは、自己肯定感が低いと感じているそうです。

チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
チャイルドライン支援センター 福本佳之常務理事
「(子どもが)SNSをしている率が、この数年で伸びている。意外と近くにいる人と話しているようで話していない。話せば、ぶつかるなかで、理解しあえるタイミングななくて、もんもんと1人で悩んでいる。そして、孤独感を感じている。(新学期に)また顔を合わせないといけない。そういうなかで、不安が生じるのでは」
メタバース空間

『さいたまユースサポートネット』。もともとは、地域の子どもに加え、貧しさ、ヤングケアラー、学校に馴染めないなど、多様な困難で孤立する子どもを支援する団体。リアルに来られなくても、どこにいても集まれるメタバースの運用を始めました。

学校以外にも、いろいろな人たちが、受け入れてくれる居場所があります。

保護者
保護者
「(子どもが)不登校になり始めのときは、なんとか学校に戻さないとと。私が通ってきた道ではない道でも、それぞれの道があって、輝いている子たちがいて、そういうのを知って、考えが変わった」
不登校

不登校の子どもは、10年前に比べ、倍増しています。
子どもが、不登校になったとき、親もまた、5人に1人が、仕事を辞めざるを得ない状況に追い詰められています。

横浜市は、子どもたちが学習や運動をするこれまでの施設をアップデートし、“親の孤立”を防ぐ機能も兼ね備えた施設を始業式の27日、オープンします。

横浜市教育委員会不登校支援・いじめ対策課 末吉和弘課長
横浜市教育委員会不登校支援・いじめ対策課 末吉和弘課長
「苦しさを周りの方に打ち明けられない、そういう話もよく聞きますので、(保護者同士で)相談したり、ここで仕事をしても良い。本当に一人一人、子どもの状態はさまざまだと思いますし、それに対する保護者の“捉え”というのも多様。その子の自己決定を大切にしながら、多様な支援を1カ所で行っていきたい」
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◆不登校の子どもや保護者を取材している不登校ジャーナリストの石井しこうさんに聞きます。自身も中学生のときに不登校を経験されています。

不登校ジャーナリスト 石井しこうさん

(Q.保護者としては、なるべく学校に行ってほしいと思いがちかもしれませんが、この時期に子どもとどう向き合えばいいのでしょうか)

不登校ジャーナリスト 石井しこうさん
「心配だとは思いますが、ぜひ、保護者の方にも、学校に行かない選択肢というのを受け入れてほしいと思っています。皆さん、心配するのは、不登校になると、学力や社会性、協調性がなくなることだと思うのですが、あとからリカバリーが効きます。たくさんの子を見てきました。一番、心配してほしいのは、無理して学校に行って、深刻なダメージを負うこと。こちらなのではないかなと思います」
不登校ジャーナリスト 石井しこうさん

(Q.夏休み終盤、子どものどんなポイントに気を付けるべきでしょうか)

不登校ジャーナリスト 石井しこうさん
「学校に行きたくない子というのは、人知れず夏休みの終わり、恐怖感を感じているのです。恐怖感が表れくるのが、例えば、宿題が全くできていないとか、朝までゲームやアニメを見たり、ちょっと大人からすると休み癖がついたのかなと思うのですけども、こういったことが、本人たちの心の異変を表すサインだったりもします。そういったところを気をつけていただければ、うれしいですね」
学校休んだほうがいいよチェックリスト

石井さんは、20項目の確認事項をまとめた『学校休んだほうがいいよチェックリスト』の活用を推奨しています。
『身体的な不調や病気が毎月起こっている』といったように、身体に異変がある場合には「学校を休ませるべき」とされています。一方、明らかに身体の異変があるように見えなくても、『身じたく、トイレなどに時間がかかり過ぎて遅刻する』『すぐにイライラする』『身だしなみに無頓着でだらしない』などの様子がみられたら、対話したり、「不安なことがあるの」と聞いてみたりするといいとしています。

子どものSOS 4つの例

(Q.一見すると異変に見えないことにも、保護者が気を配る必要があるということですか)

不登校ジャーナリスト 石井しこうさん
「細かく(20項目)覚えてもらわなくても大丈夫ですけども、一番、大事なポイントは、子どもは苦しんでいるとき、なかなか言葉に出さない。言葉に出すときは、限界、ギリギリのところ。体からSOSが出るということを示したかったというか、わかっていただきたかったリストです。体から出るSOSとしては、体調不良、情緒不安定、不眠、食欲不振などがあり、そうしていると笑顔が減りやすくなる。生活の中で、笑顔がどんどん減っていく。表情の変化に気を配っていただけるといいのかなと思います」
不登校ジャーナリスト 石井しこうさん

(Q.異変に気付いて、学校を休ませたとして、その後、子どもにどう接するべきでしょうか)

不登校ジャーナリスト 石井しこうさん
「最初は、きちんと休ませてあげることがとても大事です。ポイントは2つ、挙げさせていただきたいです。雑談と、親だけで解決しないということ。一つ目の雑談。学校を休む場合、30秒でもいいので“目的のない雑談”をしてあげると、子どもの安心感につながります。もう一つは“親の相談先”は小さく、たくさんということ。親だけで抱え込んだり、学校だけに頼ると限界がありますので、児童精神科医やカウンセラー、親の会など、いろいろ所で、相談してもらうと確実な情報が集まってきます。相談先は、小さくたくさんが新しい常識だといわれていますので、いろいろなところにいってほしいなと思います」
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