AIにより私たちの仕事環境が大きく変わるなか、27日、中高生向けのAIを活用したビジネスを学ぶイベントが開催された。
AI時代 中高生は就職や進路に不安
転職サイトの運営企業が27日、「AI時代の働き方について」中高生に考えてもらう体験会を開催し、およそ30人の生徒が参加した。
今、生産性やコスト削減などを目的にAIやロボットが導入され、物流の現場や工場では自動作業となっている。
また、ドローンによる運搬やタクシーの自動運転も行われ、AI技術の進化により社会の仕組みが大きく変わろうとしている。
AIによって目まぐるしく状況が変わるなか、日本の中高生は就職や進路に不安を抱いている。
「ちゃんと勉強をしないとAIに仕事をとられちゃうので勉強をしようと思っています」
「AIが発展しているから、知らないと将来厳しいかなって」
主催者は、AIを学ぶことで何をすべきかを考えてほしいという。
加瀬澤良年さん
「AIから離れていくことは不可能。まずはAIというものを知る、使うことが重要」
体験会で中高生はAIに何を感じた?
そこで今回、中高生が体験したのはAIを使って動作や姿勢の分析をするというもの。カメラで撮影するだけで体のゆがみや部位を可視化し、トレーニングやリハビリを効率化してくれる。
中学3年の参加者は、骨盤が後ろに倒れているとAIに指摘され苦笑い。
紀真耶アナウンサーも体験してみると…。
「私はどうなっていますか?」
「骨盤が後ろに下がり気味になっています。このままの姿勢を取り続けると、このような体形になってしまうという可視化がされます」
「こうした技術があるのをどう思う?」
「AIがあれば未来を回避できると思って希望を感じました」
そして「AI時代に働くうえで大事にしたい力」について考える機会が設けられた。彼らが考えるのは…。
「AIにあらがうというよりも、AIとどうやっていくかという時代だと思うので、AIと人間を使いわける、できることを探していけたらいいと思います」
「AIができないことが新しく見つかると思う。AIにできないことの埋め合わせになれるような人物になりたい」
およそ2時間半にわたって行われた体験会で、中高生はAIに何を感じたのか?
「自分の知らないうちにAIが進歩していて、若干恐怖を感じました。AIを使うことでどんなメリットがあるのかを大事にしていって周りに流されないようにしていきたい」
「働く楽しさが伝わってきて、自分も新しい仕事がしたいなと思いました」
横須賀市が「はたらく課」設置 高校生を職員に
将来、どんな仕事に就けるのか、不安を持つ若者は多くいるようだ。
若者のキャリアを支援する企業の中高生への調査によると、進路相談相手について「家族や親戚、学校関係者以外の大人」と答えた生徒は5.5%にとどまっているという。
取材した中高生からも「将来について具体的なイメージができない」「身近に目指す職業の先輩がいない」といった声が上がった。
そうした若者の不安に応えようと、神奈川県横須賀市では、7月から地元の高校生を市のプロジェクトチームのメンバーに任命し、地域テーマを解決する「はたらく課」を設置した。
市としては、商店街の活性化や観光の誘致といったテーマを解決するなかで、地域の大人と接する機会を作り、高校生のキャリア育成、つまり職業能力や経験値の向上を目指すということだ。
市の担当者は、「地域の大人と接するなかで、身近なところにも、将来の手本になる人がいることに気付いてほしい」と話す。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年8月28日放送分より)